学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §6 柔道整復師と国民医療費 / QJ30A041

理由で解く 柔道整復師

QJ30A041 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問41
問題
柔道整復師が療養費受領委任払いを取り扱うために協定(契約)を結ぶのはどれか。
選択肢
1 保健所長
2 地方厚生局長
3 柔道整復研修試験財団代表理事
4 厚生労働大臣
解答
正解2(地方厚生局長)
解説

柔道整復の療養費を患者に代わって受け取る「受領委任」を取り扱うには、地方厚生(支)局長と都道府県知事を相手方として協定または契約を結ぶ必要がある。正答は2。

療養費は本来「償還払い」、つまり患者がいったん窓口で全額を支払い、後から自分で保険者に請求して払い戻しを受けるのが原則である。柔道整復ではその例外として、患者が受け取るはずの療養費を施術管理者が代わって受け取り、患者は一部負担金だけを支払えばよい受領委任が認められている。原則の例外を認めてもらう仕組みなので、あらかじめ行政と取り決めを交わすことが条件になる。その相手方が、健康保険の実務を所管する国の出先機関である地方厚生(支)局長と、都道府県知事の二者である。都道府県の柔道整復師会に所属する施術管理者は会を通じた「協定」、所属しない者は個別の「契約」という形をとるが、守るべき内容はほぼ同じである。

✓ 2. 正しい
地方厚生局長
健康保険の給付事務を所管する国の地方機関で、都道府県知事とともに受領委任の協定・契約の相手方となる。受領委任の登録・確認番号の付与も、不正があったときの取扱い中止も地方厚生(支)局が担う。「保険のお金の流れに関わる窓口は地方厚生局」と押さえるとよい。
✗ 1. 誤り
保健所長
保健所は公衆衛生・衛生行政の窓口で、施術所の開設届などはここを経由して都道府県知事等へ提出する。扱うのは施設や衛生の管理であり、保険給付である療養費の事務には関与しない。同じ「届け出る先」でも系統が別である点を区別しておきたい。
✗ 3. 誤り
柔道整復研修試験財団代表理事
この財団は指定試験機関・指定登録機関として国家試験の事務や名簿登録を担い、受領委任を始める前提となる施術管理者研修も実施する。ただし担当するのは資格と研修であって、行政との協定・契約の当事者ではない。研修の修了証と協定書は別物である。
✗ 4. 誤り
厚生労働大臣
免許を与える、療養費の算定基準(施術料金)を定めるなど、制度の大枠をつくる立場である。個々の施術管理者と実際に取り決めを交わす事務は地方厚生(支)局長に委ねられており、大臣が直接の相手方になるわけではない。「制度をつくる人」と「現場と契約する人」を分けて覚える。
ポイント
  • 療養費は償還払いが原則。受領委任はあくまで例外的な取扱いで、事前の取り決めが条件となる。
  • 協定・契約の相手方は「地方厚生(支)局長」と「都道府県知事」の二者。
  • 師会の会員は会を通じた協定、非会員の施術管理者は個別の契約。内容はほぼ同じ。
  • 窓口を三つに整理する。免許は厚生労働大臣、開設届は都道府県知事等(保健所経由)、受領委任は地方厚生局長。
  • 受領委任を取り扱うには、実務経験と施術管理者研修の修了という施術管理者要件を満たすことが必要。
比較表
手続き相手方・提出先
免許(名簿登録・免許証明書)厚生労働大臣(登録事務は指定登録機関が実施)
施術所の開設届都道府県知事・保健所を設置する市長・特別区長(保健所が窓口)
受領委任の協定・契約地方厚生(支)局長 および 都道府県知事
療養費支給申請書の提出保険者(審査を経て支給決定)
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