学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §15 肩鎖関節上方脱臼の診察および整復 / QJ30A018

理由で解く 柔道整復師

QJ30A018 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問18
問題
肩鎖関節脱臼整復時に上腕に対する助手の動作で正しいのはどれか。
選択肢
1 下方へ牽引する。
2 上方へ押し上げる。
3 内方へ牽引する。
4 外方へ押し上げる。
解答
正解2(上方へ押し上げる。)
解説

肩鎖関節脱臼の整復では、助手が患側上腕を上方へ押し上げて肩甲骨ごと挙上させ、術者が突出した鎖骨遠位端を上から圧迫する。正答は2。

この脱臼の本体は「鎖骨が上がった」ことではなく「肩甲骨と上肢が下がった」ことにある。したがって整復は下がった側を戻すのが要点で、助手が上腕を頭側へ押し上げると肩甲骨・肩峰が挙上して鎖骨遠位端との段差が縮まる。そこへ術者が上方から鎖骨遠位端を押し下げれば関節面が適合する。押し上げと押し下げを同時に行うのがこつである。3度損傷では靱帯が失われていて整復位の保持が難しいので、整復できた場合も確実な固定と経過観察を行い、必要に応じて医師へ紹介する。

✓ 2. 正しい
上方へ押し上げる。
下垂した肩甲骨・上肢を挙上させ、鎖骨遠位端との段差をなくす操作。術者の押し下げと同時に行う。
✗ 1. 誤り
下方へ牽引する。
肩甲骨をさらに下げることになり、段差を広げて転位を助長する。
✗ 3. 誤り
内方へ牽引する。
肩甲骨を挙上させる力にならず、上下方向の段差は解消しない。
✗ 4. 誤り
外方へ押し上げる。
外方成分では肩甲骨の挙上が十分に得られず、鎖骨遠位端との適合に結びつかない。
ポイント
  • 病態の本質は肩甲骨と上肢の下垂(鎖骨が上がったのではない)
  • 助手=上腕を上方(頭側)へ押し上げて肩甲骨を挙上させる
  • 術者=突出した鎖骨遠位端を上から下へ圧迫する
  • 二つの操作は同時に行うと整復しやすい
  • 整復位の保持が難しいため、確実な固定と再評価、必要なら医師への紹介を行う
比較表
担当部位操作の向きねらい
助手患側上腕上方(頭側)へ押し上げ肩甲骨・肩峰を挙上させる(正答2)
術者鎖骨遠位端上から下へ圧迫突出した鎖骨を関節面に合わせる
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。