学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ29P109
理由で解く 柔道整復師

固定後の循環確認は、固定した部位より末梢(遠位)で行うのが原則である。膝の固定であれば足趾の爪床を圧迫して色調の戻りをみる。
固定による循環障害は、包帯や副子の圧迫で静脈還流が妨げられ、進むと動脈血流も減ることで起こる。異常は必ず固定部位より遠位に現れるので、確認も遠位で行う。爪床を数秒間圧迫して離し、白くなった色が2秒前後で戻るか(毛細血管再充満)をみる方法は、固定材料を外さずに何度でも繰り返せて簡便である。あわせて疼痛の増強・しびれ・冷感・皮膚色(蒼白やチアノーゼ)・腫脹を確認し、変化があればためらわずに包帯を緩めて巻き直す。本症例は膝の不安定性がなく内側部に軽度の疼痛があるだけなので、固定は膝周囲に及ぶ範囲で行われる。固定の具体的な方法や範囲がどうであっても、循環確認は足趾で行うという原則は変わらない。患者本人にも爪床圧迫での確認方法と、異常時にすぐ連絡する旨を必ず指導しておく。
| 確認部位 | 固定部との位置関係 | 何を見ているか | 循環確認として |
|---|---|---|---|
| 足爪部の圧迫 | 末梢(遠位) | 毛細血管再充満 | 適する |
| スカルパ三角(大腿動脈) | 中枢(近位) | 大腿動脈の拍動 | 適さない |
| 膝窩部(膝窩動脈) | 固定部と同高位・深部 | 膝窩動脈の拍動 | 適さない |
| 腓腹筋筋腹の圧迫 | 末梢だが | 把握痛(静脈血栓など) | 循環確認の手順ではない |
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