学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §12 総論 後療法 / QJ29P075

理由で解く 柔道整復師

QJ29P075 柔道整復理論

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午後 問75
問題
手技療法が可能となるのはどれか。
選択肢
1 浮腫部
2 発疹部
3 創傷部
4 腫瘍部
解答
正解1(浮腫部)
解説

創傷・発疹・腫瘍のある部位は手技の禁忌。浮腫は静脈・リンパの還流を助ける目的で手技の対象になる。

手技療法は皮膚に直接触れ、圧やずれの力を組織へ加える。皮膚のバリアが壊れた部位、原因が特定できない皮膚病変、性質の確定していない腫瘤では、感染の拡大や悪化、組織の再損傷を招くため行わない。一方、外傷後や不動による浮腫は、間質に貯留した水分が静脈・リンパへ戻れば軽くなるので、末梢から中枢へ向かう軽擦や圧迫が有効になる。ただし片側の急な腫脹や心・腎疾患による全身性浮腫が疑われる場合は手技を行わず、医療機関の受診を勧める。

✓ 1. これが答え
浮腫部
外傷後や固定による浮腫は、末梢から中枢へ向かう軽擦・圧迫と周囲関節の自動運動を組み合わせることで還流が促され軽減する。実施前に全身性の原因や血栓の可能性がないかを確認したうえで行う。
✗ 2. 当てはまらない
発疹部
感染性・アレルギー性など原因が特定できない皮疹に刺激を加えると悪化や拡大を招く。手技は避け、医療機関の受診を勧める。
✗ 3. 当てはまらない
創傷部
皮膚の防御機能が失われており、細菌の侵入や治りかけの組織の再損傷につながる。創部を避けて周囲の循環を促すにとどめ、創の管理は医療機関に委ねる。
✗ 4. 当てはまらない
腫瘍部
性質が確定していない腫瘤への機械的刺激は避ける。触知した場合は手技を行わず、速やかに医療機関の受診を勧める。
ポイント
  • 禁忌:創傷、皮膚疾患(発疹)、腫瘍、急性炎症・感染部、出血傾向、骨折部の直上
  • 浮腫は適応。末梢から中枢へ、静脈・リンパの流れに沿って行う
  • 片側の急な腫脹・熱感・強い痛みは深部静脈血栓症を疑い、手技をせず受診を勧める
  • 全身性浮腫(心・腎・肝疾患)は原因治療が先。医療機関につなぐ
  • 実施前に必ず皮膚の状態を観察し、異常があれば中止して判断を仰ぐ
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