学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §11 疾患別各論 全身性の骨・軟部疾患 / QJ29P060
理由で解く 柔道整復師
フォン・レックリングハウゼン病(神経線維腫症1型)です。良性の神経線維腫が悪性末梢神経鞘腫瘍へ転化することがあり、他の腫瘍の併発も知られています。
この疾患は常染色体顕性(優性)遺伝で、原因遺伝子がつくるニューロフィブロミンは細胞増殖のスイッチであるRasを抑える働きをもつ腫瘍抑制因子です。その抑えが外れるために細胞が増えやすくなり、カフェ・オ・レ斑と多発する神経線維腫に加え、深部の叢状神経線維腫を母地とする悪性末梢神経鞘腫瘍、視神経膠腫、褐色細胞腫などのリスクが高まります。整形外科領域では脊柱側弯(鋭角で進行が速いことがある)や先天性脛骨偽関節症を伴う点が重要です。既存の腫瘤が短期間に大きくなる、硬くなる、痛みやしびれを伴うようになったときは悪性転化を疑い、施術を続けずに専門医へつなぎます。他の3つは骨系統疾患・染色体異常・結合組織疾患で、腫瘍化を特徴とはしません。
| 疾患 | 本態 | 主な整形外科所見 | 悪性化・悪性腫瘍併発 |
|---|---|---|---|
| フォン・レックリングハウゼン病 | 腫瘍抑制遺伝子NF1の異常(常染色体顕性) | 側弯、先天性脛骨偽関節症、多発神経線維腫 | あり(悪性末梢神経鞘腫瘍、視神経膠腫など) |
| モルキオ病 | ムコ多糖症IV型(代謝異常) | 体幹短縮型低身長、扁平椎、歯突起低形成→環軸椎不安定 | なし |
| ターナー症候群 | X染色体の欠失・構造異常 | 低身長、外反肘、翼状頸 | 特徴としてはなし |
| マルファン症候群 | フィブリリン1の異常(結合組織疾患) | 高身長・クモ状指、側弯、漏斗胸 | なし(大動脈解離が最大の問題) |
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