学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §11 骨の生理 / QJ29A098
理由で解く 柔道整復師
骨吸収を促進するのは上皮小体(副甲状腺)ホルモン、すなわちパラソルモンです。血中カルシウム濃度が下がったときに分泌され、骨を溶かしてカルシウムを血中へ動員します。
血中カルシウム濃度は狭い範囲に保たれており、その調節を担う主役がパラソルモンとカルシトニン、そして活性型ビタミンDです。血中カルシウムが低下すると上皮小体からパラソルモンが分泌され、(1)破骨細胞を活性化して骨吸収を進め、(2)腎尿細管でのカルシウム再吸収を高め、(3)腎でのビタミンDの活性化を促して腸管からのカルシウム吸収を増やす、という3方向から血中カルシウムを引き上げます。なお活性型ビタミンD自身も、腸管からの吸収を高めるだけでなく、パラソルモンと協調して骨吸収を促進し骨からカルシウムを動員します。興味深いのは、破骨細胞にはパラソルモンの受容体がなく、骨芽細胞が受け取った指令をRANKLという分子を介して破骨細胞に伝える点です(活性型ビタミンDも骨芽細胞のRANKL発現を高めて同じ経路を使います)。逆にカルシトニンは破骨細胞に直接働いて骨吸収を抑え、血中カルシウムを下げます。「上げるのはパラソルモン、下げるのはカルシトニン」と対で覚え、エストロゲンも骨吸収を抑える側だと押さえておくと、閉経後骨粗鬆症の理解につながります。
| 因子 | 骨吸収 | 血中カルシウム | 分泌部位・備考 |
|---|---|---|---|
| 上皮小体ホルモン(パラソルモン) | 促進 | 上昇 | 上皮小体。破骨細胞を骨芽細胞経由で活性化 |
| カルシトニン | 抑制 | 低下 | 甲状腺傍濾胞細胞。破骨細胞を直接抑制 |
| 活性型ビタミンD | 促進(PTHと協調しRANKLを介する) | 上昇 | 腸管からのカルシウム吸収も促進 |
| エストロゲン | 抑制 | — | 減少すると骨粗鬆症をきたしやすい |
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