学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §6 柔道整復師と国民医療費 / QJ29A049

理由で解く 柔道整復師

QJ29A049 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問49
問題
平成 29年度の国民医療費で正しいのはどれか。
選択肢
1 介護保険費用が含まれる。
2 財源は公費が50%を占める。
3 柔道整復療養費は1%を下回る。
4 年齢階級別では65歳以上が80%を占める。
解答
正解3(柔道整復療養費は1%を下回る。)
解説

平成29年度の柔道整復療養費は国民医療費の1%に届いておらず、内容としては3が正しい記述です。ただしこの問題は「問題として適切であるが、必修問題としては難しすぎる」として全員正解の措置が取られました。

平成29年度の国民医療費は43兆710億円、人口一人当たりでは33万9,900円で、国内総生産に対する比率は約7.9%でした。診療種類別に見ると、医科診療医療費が71.6%と大半を占め、次いで薬局調剤医療費18.1%、歯科診療医療費6.7%、入院時食事・生活医療費1.8%、訪問看護医療費0.5%、療養費等1.3%という構成です。柔道整復療養費はこの「療養費等」の中の一部にすぎず、はり・きゅう、あん摩マッサージ指圧、治療用装具などと合わせて1.3%ですから、柔道整復だけでは1%を明らかに下回ります。財源別では保険料が49.4%、公費が38.4%(国庫25.3%、地方13.1%)、患者負担等のその他が12.3%。年齢階級別では65歳以上が60.3%を占めていました。統計問題は「総額」「財源の順位」「65歳以上の割合」の3点をまず押さえ、細かい数値は概数で覚えるのが現実的です。

✓ 3. 正しい
柔道整復療養費は1%を下回る。
柔道整復療養費が含まれる「療養費等」全体でも国民医療費の1.3%です。柔道整復分はそのうちの一部なので、1%を下回ります。
✗ 1. 誤り
介護保険費用が含まれる。
国民医療費は、保険診療の対象となる傷病の治療に要した費用を推計したものです。介護保険サービスの費用のほか、正常な妊娠・分娩、健康診断、予防接種、差額ベッド代、市販薬の購入費などは含まれません。
✗ 2. 誤り
財源は公費が50%を占める。
平成29年度の公費は38.4%で、およそ4割です。最も大きいのは保険料の49.4%で、公費が半分を占めているわけではありません。
✗ 4. 誤り
年齢階級別では65歳以上が80%を占める。
65歳以上は60.3%で、およそ6割です。75歳以上に限ると約4割で、いずれも80%には達しません。
ポイント
  • 平成29年度の国民医療費は43兆710億円、一人当たり33万9,900円、対GDP比約7.9%。
  • 財源は保険料49.4%>公費38.4%>患者負担等12.3%。最大は保険料。
  • 年齢階級別では65歳以上が60.3%(およそ6割)。
  • 診療種類別は医科71.6%、薬局調剤18.1%、歯科6.7%、療養費等1.3%。柔道整復療養費は1%未満。
  • 介護保険費用、正常分娩、健康診断、予防接種、差額ベッド代、市販薬は国民医療費に含まれない。
比較表
選択肢の内容平成29年度の実際
介護保険費用が含まれる含まれない(保険診療の傷病治療費が対象)
公費が50%公費38.4%(保険料49.4%、その他12.3%)
柔道整復療養費が1%未満そのとおり(療養費等の合計でも1.3%)
65歳以上が80%60.3%(75歳以上は約4割)
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