学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §34 下腿骨骨幹部骨折の固定 / QJ29A033

理由で解く 柔道整復師

QJ29A033 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問33
問題
下腿骨骨幹部骨折の固定範囲は大腿中央からどこまでか。
選択肢
1 足尖まで
2 足MP 関節手前まで
3 リスフラン関節手前まで
4 ショパール関節手前まで
解答
正解2(足MP 関節手前まで)
解説

下腿骨骨幹部骨折の固定は、大腿中央部から足のMP関節手前(中足骨骨頭の手前)までが基本です。

骨折の固定は、骨折部の上下の関節を含めて動かないようにするのが原則です。下腿骨骨幹部では膝関節と足関節の両方をまたぐ必要があるため、近位は大腿中央部まで、遠位は足底を含めて中足骨骨頭のすぐ手前までとします。MP関節の手前で止めるのは、足趾を自由に動かせるようにしておくためです。足趾の色調・冷感・しびれ・自動運動を観察できれば循環障害や神経障害を早期に見つけられ、足趾の拘縮予防にもなります。肢位は足関節を底背屈中間位(90度)、膝関節を軽度屈曲位に保ちます。固定後は下腿のコンパートメント症候群に注意し、安静にしていても増強する痛み、しびれ、足趾を他動的に伸ばしたときの強い痛みがあれば、直ちに固定を緩めて医師の診察につなぎます。

✓ 2. 正しい
足MP 関節手前まで
足関節をまたいで十分な固定性を確保しつつ、足趾は自由に動かせるため循環・神経の観察ができます。固定範囲の遠位端として最も適切です。
✗ 1. 誤り
足尖まで
足趾まで覆うと色調や動きを確認できず、循環障害・神経障害の早期発見が遅れます。足趾の運動も妨げられ、拘縮を招きます。
✗ 3. 誤り
リスフラン関節手前まで
足根中足関節の手前で止めると足部を十分に含まないため、足関節の固定が不安定になり、骨折部に回旋や角状の力が加わりやすくなります。
✗ 4. 誤り
ショパール関節手前まで
横足根関節の手前ではさらに短く、足関節をまたいだ固定としてまったく不足します。
ポイント
  • 固定の原則は骨折部の上下の関節を含める。下腿骨幹部では膝関節と足関節をまたぐ。
  • 固定範囲は大腿中央部〜足MP関節手前
  • MP関節手前で止める理由=足趾の色調・冷感・しびれ・運動を観察でき、拘縮も防げるから
  • 肢位は足関節を底背屈中間位(90度)、膝関節を軽度屈曲位に保つ。
  • 固定後はコンパートメント症候群に注意。安静時痛の増強・しびれ・足趾他動伸展時痛があれば直ちに固定を緩め医師へつなぐ。
比較表
遠位端の位置足関節の固定性足趾の観察・運動評価
足尖まで十分できない循環・神経の観察に不利
足MP関節手前まで十分できる適切
リスフラン関節手前まで不足できる足関節の固定が不安定
ショパール関節手前まで大きく不足できる固定として不成立
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