学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §33 足関節外側靱帯損傷の固定 / QJ29A032

理由で解く 柔道整復師

QJ29A032 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問32
問題
足関節外側側副靱帯損傷のテーピングで正しいのはどれか。
選択肢
1 ヒールロックは足関節の底背屈を制限する。
2 スターアップは下腿内側からはじめ外側で終わる。
3 フィギュアエイトは一定の圧で貼付する。
4 ホースシューは内返し・外返しを制限する。
解答
正解2(スターアップは下腿内側からはじめ外側で終わる。)
解説

正しいのは「スターアップは下腿内側からはじめ外側で終わる」。内側から足底を通して外側へ引き上げることで、外がえし方向の力が働き、内がえしにブレーキがかかる。

足関節外側側副靱帯損傷のテーピングは、受傷機転である内がえしを止めることが目的である。スターアップ(アブミ)は、下腿内側からまっすぐ下ろして踵の下(足底)を通し、外果側を通って下腿外側へ引き上げる。外側を引き上げる張力が足部を外がえし方向へ保つので、内がえしが制動される。これにヒールロックを加えて踵骨の傾きを抑え、フィギュアエイトで足関節部をまとめ、アンカーで上下を留めるのが基本の組み立てである。貼るときは皮膚にしわを作らない、腓骨頭付近や腱・血管の上を強く締めない、貼付後に足趾の色調・冷感・しびれを確認する、といった点を毎回チェックし、異常があればすぐ緩め直す。

✗ 1. 誤り
ヒールロックは足関節の底背屈を制限する。
ヒールロックは踵骨を包み込むように回して、踵の内がえし・外がえし(回内外)の傾きを抑えるテープである。底背屈を止めることを目的としたものではない。
✓ 2. 正しい
スターアップは下腿内側からはじめ外側で終わる。
内側 → 足底 → 外側へと引き上げる走行により、外がえし方向の張力が生まれて内がえしが制動される。外側から始めて内側で終わると力の向きが逆になり、目的を果たせない。
✗ 3. 誤り
フィギュアエイトは一定の圧で貼付する。
8字に回すなかで、内がえしを止めたい方向では張力を強め、腱や神経・血管の上では弱めるというように、部位ごとに圧を変えて貼る。全周を同じ圧で締めると制動が効かないうえ、循環障害を招く危険がある。
✗ 4. 誤り
ホースシューは内返し・外返しを制限する。
ホースシューは外果周囲を馬蹄形に包むテープで、腫脹部の圧迫とスターアップどうしの連結・補強がおもな役割である。内がえし・外がえしの制動を担うのはスターアップとヒールロックである。
ポイント
  • テーピングの原則——受傷機転と反対方向へ張力をかけて制動する。
  • スターアップ:下腿内側 → 足底 → 下腿外側へ引き上げ、内がえしを制限。
  • ヒールロック:踵骨を包み、踵の内がえし・外がえしを制限。
  • フィギュアエイト:8字に回して足関節部を安定させる。圧は部位ごとに変える。
  • ホースシュー:外果周囲の圧迫とスターアップの連結・補強。
  • 貼付後は必ず足趾の色調・冷感・しびれを確認し、異常があれば貼り直す。
比較表
テープ走行おもな役割
スターアップ下腿内側 → 足底 → 下腿外側内がえしの制限
ヒールロック踵骨を斜めに包み込む踵の内・外がえしの制限
フィギュアエイト足背と足底を8字に回る足関節部の安定・内がえしの補助的制限
ホースシュー外果周囲を馬蹄形に腫脹の圧迫、スターアップの連結・補強
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