学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §17 肩関節烏口下脱臼の診察および整復 / QJ29A016
理由で解く 柔道整復師
整復直後に確かめるべきは「整復されたか」と「合併症がないか」の二つ。運動痛の有無は整復の成否を判定する指標にならず、直後に痛みを誘発する運動をさせるのも適切でない。設問が求める誤りは1。
肩関節烏口下脱臼が整復されると、弾発性固定(バネ様固定)が消え、肩峰下の空虚(陥凹)が消失し、上腕軸が正常に戻って肘が体側につくようになる。脱臼時に骨頭で埋められて消失していた前方の三角筋胸筋三角(モーレンハイム窩)も、整復されれば元のくぼみに戻る。これらを視診と触診で順に確かめて整復完了を判断する。合併症では腋窩神経麻痺(肩外側の知覚低下、三角筋の収縮不良)と腋窩動脈損傷(橈骨動脈拍動の減弱、手指の蒼白・冷感・しびれ)が代表で、整復前と整復後の両方で確認して記録に残すことが重要である。確認が済んだらただちに上腕内転・内旋位で固定に移り、運動痛や可動域の評価は固定期間が終わってから段階的に行う。整復直後に無理な運動を加えると、再脱臼や関節唇・関節包の損傷の悪化を招くため避ける。
| 項目 | 整復直後に確認 | 後日・固定解除後に評価 |
|---|---|---|
| 弾発性固定の消失 | ○(整復完了の指標) | — |
| 肩峰下の陥凹・上腕軸 | ○(視診・触診) | — |
| 腋窩神経(知覚・三角筋) | ○(前後で比較) | ○(回復の経過) |
| 末梢循環(橈骨動脈拍動など) | ○(前後で比較) | ○ |
| 運動痛・可動域 | ×(誘発しない) | ○(段階的に) |
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