学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ28P121
理由で解く 柔道整復師
股関節内転位で屈伸すると股関節外側で轢音が出て、痛みも腫脹も可動域制限もない。外側型の弾発股であり、その主因は4の大腿筋膜張筋の緊張増加。
大腿筋膜張筋は腸骨稜前部から起こり、その線維は下方で腸脛靱帯へ移行して大転子の外側を通り、脛骨外側のガーディ結節に付着する。この腸脛靱帯(および大殿筋の一部線維)が張ると、股関節の屈伸に伴って大転子の外側を前後に乗り越える動きが強調され、その瞬間に「ゴリッ」という轢音や引っかかり感が生じる。股関節を内転させると腸脛靱帯がさらに大転子に押し付けられて緊張が増すため、内転位での屈伸で症状が誘発されるという本例の所見は、外側型弾発股を非常によく説明する。ハードル走はリード脚・抜き脚とも股関節の外転・内転と回旋を大きく反復するため、この緊張が高まりやすい。対応は大腿筋膜張筋・腸脛靱帯のストレッチングと股関節外転筋・体幹の機能改善、走動作やハードリング動作の見直しが中心で、疼痛や可動域制限が出てきた場合や滑液包の炎症が疑われる場合は医師の評価につなぐ。
| 型 | 引っかかる構造 | 乗り越える骨 | 症状の部位 |
|---|---|---|---|
| 外側型 | 腸脛靱帯・大殿筋腱の一部 | 大転子 | 股関節外側 |
| 内側(腸恥)型 | 腸腰筋腱 | 腸恥隆起・大腿骨頭前方 | 鼠径部 |
| 関節内型 | 関節唇・遊離体など | — | 鼠径部の深部(クリック感) |
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