学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ28P114
理由で解く 柔道整復師

足関節の内反強制で外側部が痛み、前方引き出しテストが陰性。前距腓靱帯が保たれているのに外側前下方に強い圧痛があるなら、二分靱帯に引かれて起こる踵骨前方突起骨折を考える。
足部が内がえしされると、外側にある靱帯が近位から遠位まで一斉に緊張する。最も多く傷むのは前距腓靱帯だが、それより遠位で踵骨前方突起と舟状骨・立方骨を結ぶ二分靱帯(踵舟靱帯+踵立方靱帯)が強く引かれると、付着部の踵骨前方突起が裂離する。圧痛点の位置関係が決め手で、前距腓靱帯の付着部は外果前縁の直下、踵骨前方突起はそれよりさらに前方かつ遠位、足根洞の前方にあたる。前方引き出しテストは距骨が前方へ滑る量をみる検査で、前距腓靱帯の破綻を反映するため、陰性であることは同靱帯が機能的に保たれている根拠になる。この骨折は骨片が小さく、通常の正面・側面像では他の骨と重なって写りにくいため、単純な足関節捻挫として扱われ、痛みが数か月続いてから発見されることが珍しくない。内反捻挫後に外果前下方より前方の一点に鋭い圧痛が残るときは、この骨折を念頭に置いて斜位撮影を含む画像評価を医師に依頼し、それまでは足部の内反を制限する固定と免荷で対応する。
| 損傷 | 受傷機転 | 圧痛部位 | 前方引き出しテスト |
|---|---|---|---|
| 踵骨前方突起骨折 | 内反強制(二分靱帯の牽引) | 外果前下方より前方・遠位 | 陰性 |
| 前距腓靱帯損傷 | 内反+底屈強制 | 外果前縁の直下 | 断裂例で陽性 |
| 三角靱帯損傷 | 外反強制 | 内果下方 | 陰性(外反ストレスで不安定) |
| リスフラン関節損傷 | 前足部への軸圧・回旋 | 足背中足部 | 陰性 |
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