学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ28P115
理由で解く 柔道整復師

突き指による骨性槌指(マレット骨折)。骨片が大きい型では、残った末節骨が深指屈筋腱に引かれて掌側へ亜脱臼するため、掌側(亜)脱臼への注意が必要になる。
槌指は、DIP関節を伸ばす終止腱の破綻でDIP関節が伸展できなくなる状態で、腱そのものが切れる腱性と、腱に引かれて末節骨基部背側がはがれる骨性(マレット骨折)に分かれる。骨性のうち、骨片が関節面のごく一部にとどまるものは関節が安定しているが、骨片が関節面の広い範囲(およそ3分の1以上)を占めると、背側の支えを失った末節骨が深指屈筋腱の牽引で掌側へずれる。この掌側亜脱臼を伴う型は、外固定だけでは整復位を保てず、経皮鋼線を用いた手術(石黒法など)の適応となるため、側面像で骨片の大きさと末節骨の掌側偏位を必ず確認し、該当すれば速やかに医師へ紹介する。固定の原則は、槌指全般でDIP関節を軽度伸展位に保ち、PIP関節は固定せず自由に動かすこと。過伸展にしないのは、背側の皮膚が引き伸ばされて圧迫され、水疱や皮膚壊死を招くからである。固定除去後も夜間だけ伸展位保持の装具を併用しながら、段階的に可動域を戻していく。
| 型 | 病態 | エックス線所見 | 対応 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ型(腱性) | 終止腱の断裂(骨折なし) | 骨傷を認めない | DIP軽度伸展位固定 6〜8週 |
| Ⅱ型(骨性・骨片が小さい) | 末節骨基部背側の裂離、関節は安定 | 関節面の約3分の1未満の骨片、末節骨の位置は正常 | DIP軽度伸展位固定 4〜6週 |
| Ⅲ型(骨性・骨片が大きい) | 背側の支えを失い末節骨が掌側へ亜脱臼 | 関節面の3分の1以上を占める骨片+末節骨の掌側偏位 | 整復位保持が困難。手術適応として医師へ紹介 |
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