学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ28P106
理由で解く 柔道整復師
誤っているのは3です。コンパートメント症候群では疼痛と筋の虚血のため、足関節・足趾の自動運動は困難になります。
下腿は骨・骨間膜・強靱な筋膜によって前方・外側・後方浅・後方深の4つの区画に仕切られています。骨折や打撲後の出血・浮腫で区画内圧が上がると、まず内圧の低い静脈と毛細血管が閉じて循環が悪化し、筋と神経が虚血に陥ります。特徴は、損傷の程度に不釣り合いなほど強い持続痛(安静時痛)と、罹患筋を他動的に伸張したときの激痛です。太い動脈は内圧上昇に耐えるため末梢の拍動は初期には触れ、拍動があることは否定材料になりません。放置すれば数時間で不可逆的な筋壊死と拘縮に至る、時間との勝負の病態です。
対応としては、包帯やギプスをただちに緩め、患肢は心臓とほぼ同じ高さに保ち(挙上しすぎると灌流圧が下がります)、疼痛・感覚・自動運動を繰り返し確認しながら緊急に医師へ搬送します。筋膜切開の判断を要する時間依存性の病態です。
| 所見 | 初期 | 進行期 |
|---|---|---|
| 疼痛 | 強い安静時痛、他動伸張で激痛 | 神経障害の進行で逆に軽減することがある |
| 腫脹・緊満 | 著明 | 硬く板状 |
| 感覚 | しびれ・異常感覚 | 感覚脱失 |
| 自動運動 | 疼痛で困難 | 麻痺 |
| 末梢動脈拍動 | 触知できる | 消失(末期の所見) |
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