学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ28P073
理由で解く 柔道整復師
急性塑性変形は、小児の骨が弾性の限界を超えて弓なりに曲がったまま元に戻らなくなったものです。骨折線が写らず、自家矯正も期待しにくいため、変形が明らかなら整復の検討が必要になります。
小児の骨はコラーゲンに富み石灰化が乏しいため、成人の骨よりもよくたわみます。前腕(特に尺骨)や腓骨に長軸方向の力が加わると、皮質骨の内部に肉眼でもエックス線でも捉えられない微小な破綻が多数生じ、骨全体が曲がった位置で止まってしまいます。骨片が分離せず骨膜の連続性も保たれるため、単独の写真では骨折線を追えず、健側を並べて撮って初めて彎曲に気づくことも珍しくありません。骨膜が破れず骨折部に血腫の場もできにくいため、旺盛な仮骨は目立ちません。そして変形の主座が骨端線から離れた骨幹部にあることが多く、成長による矯正がほとんど働きません。角状変形を残すと前腕の回内外が制限され、機能障害として残る可能性があります。健側との比較で彎曲を評価し、変形が明らかなものは医師の診断のもとで整復を検討します。
| 骨折型 | 損傷の主座 | エックス線 | 自家矯正 |
|---|---|---|---|
| 若木骨折 | 皮質骨(凸側が断裂、凹側は連続) | 片側皮質の不完全な骨折線 | 期待できる |
| 竹節状(隆起)骨折 | 骨幹端の海綿骨 | 皮質の膨隆・隆起 | 期待できる |
| 急性塑性変形 | 骨幹部の皮質骨(骨全体の彎曲) | 骨折線を認めない | 期待しにくい |
| 骨端線離開 | 成長軟骨板(肥大軟骨層) | 骨端線の開大・骨片 | 型(Salter-Harris分類)による |
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