学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §2 総論 運動器損傷の診察 / QJ28P070

理由で解く 柔道整復師

QJ28P070 柔道整復理論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問70
問題
周径の測定部位で誤っているのはどれか。
選択肢
1 上腕周径は上腕の最も太い部位
2 前腕周径は前腕の最も太い部位
3 大腿周径は大腿の最も太い部位
4 下腿周径は下腿の最も太い部位
解答
正解3(大腿周径は大腿の最も太い部位)
解説

設問は「誤っているもの」を探す形式です。大腿周径だけは最も太い部位ではなく、膝蓋骨上縁から一定の距離(5cm・10cm・15cmなど)上方の高さで測ります。

周径を測る目的は、左右差と経過の変化を数値で比べることにあります。そのためには、誰が測っても、いつ測っても同じ高さに戻れることが絶対条件です。上腕・前腕・下腿は筋腹の最大膨隆部が形としてはっきりしており、その位置を再現しやすいので「最も太い部位」で構いません。ところが大腿は前面から内側にかけての膨らみがなだらかで、しかも筋萎縮が進むと最大膨隆部そのものが移動してしまい、前回と同じ場所を測れなくなります。そこで骨性の目印である膝蓋骨上縁を基準にし、そこから何cm上方かで高さを固定します。健側も必ず同じ距離で測り、記録には「膝蓋骨上縁より10cm上方」のように測定高を書き添えます。萎縮の主座を捉えるため、5cm・10cm・15cmと複数の高さで測ることもあります。

✓ 3. これが答え(誤っている)
大腿周径は大腿の最も太い部位
大腿だけは最大膨隆部を基準にしません。膝蓋骨上縁から一定距離上方の高さで測り、健側も同じ距離で測って比較します。測定高を必ず記録に残しましょう。
✗ 1. 答えではない(正しい記述)
上腕周径は上腕の最も太い部位
上腕二頭筋の筋腹がつくる最大膨隆部で測ります。肘を伸ばし、力を抜いた状態で測るのが基本です。
✗ 2. 答えではない(正しい記述)
前腕周径は前腕の最も太い部位
前腕近位の筋腹がつくる最大膨隆部で測ります。前腕の肢位(回内外)で太さが変わるため、左右同じ肢位で測ります。
✗ 4. 答えではない(正しい記述)
下腿周径は下腿の最も太い部位
下腿三頭筋の筋腹がつくる最大膨隆部で測ります。腓腹筋の萎縮を捉えやすい部位です。
ポイント
  • 上腕・前腕・下腿は「最大膨隆部」、大腿だけは「膝蓋骨上縁から一定距離上方」で測る。
  • 大腿が例外なのは、膨らみがなだらかで、萎縮すると最大膨隆部の位置がずれてしまい再現できないため。
  • 健側は必ず同じ条件(同じ高さ・同じ肢位)で測り、左右差として評価する。
  • 記録には測定高(膝蓋骨上縁より◯cm)を書き添える。書いておかないと次回の比較ができない。
  • メジャーは皮膚に密着させるが締めつけない。強さで数値が変わるので毎回同じ張力で。
比較表
測定項目測定する高さ目印
上腕周径最大膨隆部上腕二頭筋の筋腹
前腕周径最大膨隆部前腕近位の筋腹
大腿周径膝蓋骨上縁から一定距離上方(5・10・15cmなど)膝蓋骨上縁(骨性の目印)
下腿周径最大膨隆部下腿三頭筋の筋腹
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。