学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §2 総論 運動器損傷の診察 / QJ27P093

理由で解く 柔道整復師

QJ27P093 柔道整復理論

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問93
問題
各検査の評価方法で誤っているのはどれか。
選択肢
1 SLR は膝伸展位で股関節屈曲 90度までの疼痛出現をみる。
2 ルーステストは1分間の運動継続をみる。
3 スピードテストは結節間溝への疼痛出現をみる。
4 ファーレンテストは1分以内の症状出現をみる。
解答
正解2(ルーステストは1分間の運動継続をみる。)
解説

この設問は「誤っているもの」を選びます。ルーステストの標準は3分間で、「1分間」という記述が誤りです。したがって答えは2です。

徒手検査は「肢位」「加える力」「判定の基準(どこに、いつまでに、何が出るか)」の三つがそろって初めて意味を持ちます。ルーステスト(EAST)は胸郭出口症候群を疑うときの検査で、両肩を90度外転・外旋し肘を90度屈曲した、いわゆる降参の姿勢で手指の開閉を3分間繰り返させます。上肢のだるさ、しびれ、蒼白などで続けられなくなれば陽性と判断します。時間の設定が短すぎると症状が出る前に終わってしまい、検査として成立しません。他の三つの選択肢はいずれも記載どおりの基準です。

✓ 2. これが誤り(設問の答え)
ルーステストは1分間の運動継続をみる。
正しくは3分間です。両肩90度外転・外旋、肘90度屈曲位で手指の開閉を3分間続けさせ、上肢のだるさ・しびれ・蒼白で継続できなければ胸郭出口症候群を疑います。
✗ 1. 記述は正しい(答えではない)
SLR は膝伸展位で股関節屈曲 90度までの疼痛出現をみる。
背臥位で膝を伸ばしたまま下肢を挙上し、股関節屈曲90度までの範囲で坐骨神経に沿った下肢後面の疼痛が出るかをみます。腰椎椎間板ヘルニアなど神経根の絞扼を疑う検査です。
✗ 3. 記述は正しい(答えではない)
スピードテストは結節間溝への疼痛出現をみる。
肘伸展・前腕回外位で肩関節屈曲に抵抗を加え、上腕骨結節間溝部に疼痛が出れば上腕二頭筋長頭腱の障害を疑います。
✗ 4. 記述は正しい(答えではない)
ファーレンテストは1分以内の症状出現をみる。
両手関節を最大掌屈位で合わせて保持し、1分以内に正中神経領域(母指〜環指橈側)のしびれが出れば手根管症候群を疑います。
ポイント
  • ルーステスト(EAST)は3分間。両肩90度外転・外旋、肘90度屈曲で手指開閉を反復。
  • ファーレンテストは1分以内。手関節最大掌屈位で正中神経領域のしびれをみる。
  • スピードテストは結節間溝部の疼痛=上腕二頭筋長頭腱の障害。ヤーガソンテストとセットで覚える。
  • SLRは膝伸展位で股関節屈曲。坐骨神経に沿う下肢後面の疼痛を評価する。
  • 検査は「肢位・加える力・判定基準(時間と部位)」の3点をセットで記憶する。
比較表
検査名疑う病態肢位・方法判定の基準
SLR坐骨神経の絞扼(腰椎椎間板ヘルニアなど)背臥位・膝伸展位で下肢挙上股関節屈曲90度までの下肢後面痛
ルーステスト(EAST)胸郭出口症候群両肩90度外転・外旋、肘90度屈曲で手指開閉3分間続けられるか
スピードテスト上腕二頭筋長頭腱の障害肘伸展・前腕回外位で肩屈曲に抵抗結節間溝部の疼痛
ファーレンテスト手根管症候群手関節最大掌屈位を保持1分以内の正中神経領域のしびれ
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