学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §13 主要な疾患 呼吸器疾患 / QJ28P036

理由で解く 柔道整復師

QJ28P036 一般臨床医学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問36
問題
肺結核で正しいのはどれか。
選択肢
1 結核菌は空気感染する。
2 結核菌PCR 検査で陰性となる。
3 ツベルクリン反応は陰性となる。
4 インターフェロンγ遊離試験はBCG接種で陽性となる。
解答
正解1(結核菌は空気感染する。)
解説

結核菌は飛沫核となって空中を漂い、それを吸い込むことで感染します。すなわち空気感染(飛沫核感染)です。

咳やくしゃみで飛び散った飛沫は、水分が蒸発すると直径5μm未満の飛沫核となり、長時間空中に漂って遠くまで達します。結核菌はこの飛沫核として吸入されて肺胞に到達するため、感染対策は個室(陰圧室)管理とN95マスクの着用が基本になります。診断では、喀痰の塗抹(抗酸菌染色)、培養、核酸増幅(PCR)検査で菌そのものを証明します。一方、感染しているかどうかの判定にはツベルクリン反応やインターフェロンγ遊離試験(IGRA)を用います。IGRAは結核菌に特異的な抗原に対する反応をみるため、BCG接種の影響を受けないという利点があり、BCG接種歴のある日本では特に有用です。

✓ 1. 正しい
結核菌は空気感染する。
飛沫核として空中を漂い吸入されて感染します。空気感染する代表は結核・麻疹・水痘の3つです。
✗ 2. 誤り
結核菌PCR 検査で陰性となる。
喀痰などの検体から結核菌のDNAを検出する検査なので、活動性の肺結核では陽性となります。培養より短時間で結果が出るのが利点です。
✗ 3. 誤り
ツベルクリン反応は陰性となる。
結核に感染していれば遅延型過敏反応により陽性となります。ただしBCG接種でも陽性化するため、感染の証明としては特異度が低い点が難点です(重症例や免疫抑制状態では陰性化することもあります)。
✗ 4. 誤り
インターフェロンγ遊離試験はBCG接種で陽性となる。
IGRAはBCG株がもたない結核菌特異抗原を用いるため、BCG接種では陽性になりません。この性質があるからこそ、BCG接種者の結核感染診断に役立ちます。
ポイント
  • 空気感染(飛沫核感染)する代表=結核・麻疹・水痘。N95マスクと陰圧個室が基本。
  • 菌の証明=喀痰塗抹(抗酸菌染色)・培養・PCR(核酸増幅)検査。いずれも活動性肺結核では陽性。
  • 感染の有無=ツベルクリン反応(BCGでも陽性化する)/IGRAはBCGの影響を受けない
  • 症状は2週間以上続く咳・喀痰、血痰、微熱、寝汗、体重減少。長引く咳は結核も念頭に医療機関受診を勧める。
  • 結核は感染症法の2類感染症で、診断した医師には直ちに届出義務がある。
比較表
検査みているものBCGの影響用途
喀痰塗抹・培養菌そのものなし活動性結核の確定・排菌の有無
PCR(核酸増幅)菌のDNAなし迅速な菌の証明
ツベルクリン反応結核菌抗原への遅延型過敏反応受ける(陽性化する)感染の推定
IGRA特異抗原刺激によるインターフェロンγ産生受けないBCG接種者の感染診断
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。