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理由で解く 柔道整復師

QJ28P008 衛生学・公衆衛生学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午後 問8
問題
国民医療費で正しいのはどれか。
選択肢
1 健康診断の費用が含まれる。
2 国民医療費の財源には公費が含まれる。
3 医科診療医療費のうち大部分は入院医療費が占める。
4 人口一人当たりの国民医療費が最も高額な年齢階級は45~64歳である。
解答
正解2(国民医療費の財源には公費が含まれる。)
解説

国民医療費の財源は公費・保険料・患者負担等で構成されており、公費が含まれるので正しいのは2である。

国民医療費とは、その年度内に医療機関等で保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用を推計したものである。したがって健康診断・人間ドック・予防接種、正常な妊娠と分娩、固定した身体障害のための義眼や義肢、差額ベッド代、市販薬(OTC医薬品)などは含まれない。出題時点で公表されていた2017年度(平成29年度)の国民医療費は約43.1兆円、国民一人当たり約34万円で、財源構成は保険料が約49%、公費が約38%(うち国が約25%、地方が約13%)、患者負担等が約12%であった。年齢階級別の一人当たり医療費は加齢とともに高くなり、65歳以上が最も高額で、国民医療費全体の6割前後を65歳以上が占めていた。

✓ 2. 正しい
国民医療費の財源には公費が含まれる。
財源は保険料が約半分、公費が約4割、患者負担等が1割強という構成である。公費は国庫負担と地方公費に分かれ、後期高齢者医療制度や国民健康保険には多くの公費が投入されている。順序は「保険料>公費>患者負担等」と覚える。
✗ 1. 誤り
健康診断の費用が含まれる。
国民医療費は傷病の治療に要した費用に限られるため、健康診断・人間ドック・予防接種といった予防目的の費用は含まれない。含まれないものとして、正常な妊娠・分娩、固定した身体障害のための義眼や義肢、差額ベッド代、市販薬もまとめて覚えておくとよい。
✗ 3. 誤り
医科診療医療費のうち大部分は入院医療費が占める。
医科診療医療費は入院と入院外にほぼ半々で分かれ、入院がやや上回る程度である(出題時点の統計で入院が約53%、入院外が約47%)。差はわずかであり「大部分を占める」とは言えない。
✗ 4. 誤り
人口一人当たりの国民医療費が最も高額な年齢階級は45~64歳である。
一人当たり医療費は加齢とともに増え、65歳以上が最も高い。出題時点の統計では65歳以上が年約74万円で、45〜64歳の約28万円の2倍以上であった。国民医療費全体の約6割を65歳以上が占める点も併せて押さえたい。
ポイント
  • 国民医療費=傷病の治療費。健診・予防接種・正常妊娠分娩・義眼義肢・差額ベッド代・市販薬は含まない。
  • 財源は保険料 約5割>公費 約4割>患者負担等 約1割。
  • 一人当たり医療費は65歳以上が最高。全体の約6割を65歳以上が占める。
  • 医科診療医療費の入院と入院外はほぼ半々(入院がやや多い)。
  • 出題時点(2017年度)の総額は約43兆円、国民一人当たり約34万円。
比較表
国民医療費に含まれる国民医療費に含まれない
医科・歯科の診療費、調剤医療費健康診断・人間ドック・予防接種
入院時食事・生活療養費正常な妊娠・分娩
訪問看護医療費固定した身体障害のための義眼・義肢
療養費等(柔道整復等)差額ベッド代、市販薬
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