学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §3 病因 / QJ28A118

理由で解く 柔道整復師

QJ28A118 病理学概論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問118
問題
好発年齢と疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 新生児期白血病
2 乳児期肺硝子膜症
3 成長期骨肉腫
4 壮年期肝芽腫
解答
正解3(成長期骨肉腫)
解説

骨肉腫は骨の成長が最も盛んな10歳代(成長期)に好発するため、成長期ー骨肉腫の組合せが正しくなります。

好発年齢の問題は、その病気が起こる体の側の事情とセットで覚えると忘れません。骨肉腫は骨端線付近(大腿骨遠位・脛骨近位など膝周辺が多い)の骨形成が活発な部位から発生するので、身長が急に伸びる時期=10歳代に集中します。同じ発想で、肺硝子膜症は肺サーファクタントがまだ足りない新生児期(とくに早産児)、肝芽腫は胎児期の未熟な肝細胞に由来するため乳幼児期、小児の急性リンパ性白血病は幼児〜学童期にピークがあります。年齢の数字だけを丸暗記するのではなく、「その年齢に何が起きているか」を一言添えて覚えるのが確実です。

✓ 3. 正しい
成長期骨肉腫
骨肉腫は原発性悪性骨腫瘍の代表で、10歳代に最も多く発生します。骨端線周囲の骨形成が活発な時期・部位に一致して起こるため、膝関節周囲(大腿骨遠位端・脛骨近位端)が好発部位です。成長期という年齢との組合せは正しくなります。
✗ 1. 誤り
新生児期白血病
小児の白血病は急性リンパ性白血病が中心で、好発年齢は幼児〜学童期(おおむね2〜5歳にピーク)です。新生児期に発症する白血病はきわめてまれで、この年齢を代表とするのは適切ではありません。
✗ 2. 誤り
乳児期肺硝子膜症
肺硝子膜症(新生児呼吸窮迫症候群)は、肺サーファクタントの産生不足によって出生直後から呼吸障害を起こす病態で、早産児を中心とした新生児期の疾患です。乳児期ではなく新生児期と組み合わせるのが正しい対応です。
✗ 4. 誤り
壮年期肝芽腫
肝芽腫は胎生期の未熟な肝細胞に由来する小児の悪性腫瘍で、多くは3歳以下の乳幼児に発生します。壮年期以降の肝原発悪性腫瘍の代表は肝細胞癌であり、肝芽腫との組合せは成り立ちません。
ポイント
  • 骨肉腫=成長期(10歳代)、膝関節周囲(大腿骨遠位・脛骨近位)に好発。骨の成長が盛んな時期・部位と一致する。
  • 肺硝子膜症(新生児呼吸窮迫症候群)=新生児期。サーファクタント不足が原因で、早産児に多い。
  • 肝芽腫=乳幼児期(多くは3歳以下)。壮年期以降の肝の悪性腫瘍は肝細胞癌。
  • 小児白血病=幼児〜学童期(2〜5歳がピーク、急性リンパ性白血病が中心)。
  • 好発年齢は「その年齢の体で何が活発か・何が未熟か」を一言添えて覚えると定着する。
比較表
疾患好発年齢年齢と結びつく理由
肺硝子膜症(新生児呼吸窮迫症候群)新生児期(とくに早産児)肺サーファクタントが未産生
肝芽腫乳幼児期(多くは3歳以下)胎生期の未熟な肝細胞由来
急性リンパ性白血病(小児)幼児〜学童期(2〜5歳が最多)リンパ球産生が活発な時期
骨肉腫成長期(10歳代)骨端付近の骨形成が最も活発
肝細胞癌壮年期〜高齢期慢性肝炎・肝硬変の経過が長い
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