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理由で解く 柔道整復師

QJ28A117 病理学概論

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問117
問題
原因による命名でない病名はどれか。
選択肢
1 ウイルス性肝炎
2 アルコール性肝炎
3 薬剤性肝炎
4 劇症肝炎
解答
正解4(劇症肝炎)
解説

1〜3はいずれも「何が肝炎を起こしたか」という原因(病因)を病名にしていますが、劇症肝炎だけは経過の激しさと重症度を表す名前で、原因は問いません。

病名のつけ方には、原因による命名(ウイルス性・アルコール性・薬剤性・じん肺など)、部位による命名(肝炎・胃炎・心筋炎など)、経過や重症度による命名(急性・慢性・劇症など)、形態や所見による命名(肺硝子膜症・粥状硬化症など)、発見者の名を冠した命名(バセドウ病・クローン病など)があります。本問は「原因による命名でないもの」を選ぶ否定形の設問なので、原因が読み取れない病名を探すのが手順です。劇症肝炎は、発症からおおむね8週以内に高度の肝機能障害と肝性脳症をきたす重症の病態を指す呼び名で、ウイルス性でも薬剤性でも自己免疫性でも、経過が劇症であれば劇症肝炎と呼びます。つまり「原因の欄が空いたままの病名」であり、これが答えになります。

✓ 4. これが答え(原因による命名ではない)
劇症肝炎
「劇症」は病気の進み方の激しさ・重症度を表す語で、原因を示していません。急激に広範な肝細胞壊死が起こり、肝性脳症を伴う重症肝炎の総称であり、原因はウイルス・薬剤・自己免疫などさまざまです。したがって原因による命名ではなく、設問の条件に当てはまります。
✗ 1. 原因による命名(答えではない)
ウイルス性肝炎
A型・B型・C型などの肝炎ウイルスという病原体(原因)を名前に含んでいます。原因による命名なので、この設問で選ぶ肢ではありません。
✗ 2. 原因による命名(答えではない)
アルコール性肝炎
長期・多量の飲酒という原因をそのまま病名にしています。原因による命名なので、設問の条件に当てはまりません。
✗ 3. 原因による命名(答えではない)
薬剤性肝炎
薬剤(およびその代謝産物やアレルギー機序)という原因を示す命名です。原因が明示されているため、これも答えにはなりません。
ポイント
  • 「〜性」で始まる肝炎の多くは原因を示す(ウイルス性・アルコール性・薬剤性・自己免疫性)。
  • 劇症肝炎は経過・重症度による命名。原因は問わず、広範な肝細胞壊死と肝性脳症を特徴とする。
  • 「急性/慢性/劇症」は時間経過と重症度、「肝炎/胃炎/心筋炎」は部位の命名と整理する。
  • 否定形の設問では、まず原因が読み取れる肢を消すと残りが答えになる。
  • 病名を覚えるときは「この名前は原因・部位・経過・形態・人名のどれを言っているか」を毎回確かめる習慣をつける。
比較表
命名のしかた代表例
原因(病因)によるウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬剤性肝炎、じん肺
経過・重症度による劇症肝炎、急性肝炎、慢性肝炎
部位による肝炎、胃炎、心筋炎、腎炎
形態・所見による肺硝子膜症、粥状硬化症、多発性嚢胞腎
人名(報告者)によるバセドウ病、クローン病、ホジキンリンパ腫
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