学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §3 脈管系(循環器系) / QJ28A061

理由で解く 柔道整復師

QJ28A061 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問61
問題
奇静脈に注ぐのはどれか。
選択肢
1 肝静脈
2 肋間静脈
3 脾静脈
4 腎静脈
解答
正解2(肋間静脈)
解説

胸壁の静脈血は肋間静脈を通って奇静脈系に集まり、上大静脈へ注ぎます。

奇静脈は右の上行腰静脈が続いたもので、脊柱の右前面を上行し、第4胸椎の高さで前方へ弓なりに曲がって上大静脈に開きます。右の後肋間静脈は直接奇静脈へ注ぎ、左の後肋間静脈は半奇静脈・副半奇静脈にまとまってから正中を越えて奇静脈に合流します。奇静脈系は上大静脈と下大静脈をつなぐ側副路でもあり、下大静脈が閉塞したときの迂回路として働きます。食道静脈や気管支静脈も奇静脈系に注ぎます。静脈は「どこへ帰るか」で三系統(上大静脈系・下大静脈系・門脈系)に仕分けるのが基本の整理法です。

✗ 1. 誤り
肝静脈
肝臓を通った血液を集め、肝臓の後面で下大静脈へ直接注ぎます。肝臓へ入る門脈とは向きが逆である点も確認しておきましょう。
✓ 2. 正しい
肋間静脈
後肋間静脈は右側が奇静脈へ、左側が半奇静脈・副半奇静脈を経て奇静脈へ注ぎます。最終的に上大静脈へ流れます。
✗ 3. 誤り
脾静脈
上腸間膜静脈と合流して門脈をつくり、肝臓へ向かいます。門脈系は消化管・脾臓の血液をいったん肝臓へ運ぶ特別な経路です。
✗ 4. 誤り
腎静脈
左右とも下大静脈へ注ぎます。左腎静脈は腹大動脈と上腸間膜動脈の間を通って正中を越えるため、右より長くなります。
ポイント
  • 奇静脈=右上行腰静脈の続き。脊柱の右前を上行し、第4胸椎の高さで上大静脈に注ぐ。
  • 右の後肋間静脈→奇静脈、左の後肋間静脈→半奇静脈・副半奇静脈→奇静脈。
  • 奇静脈系は上大静脈と下大静脈をつなぐ側副路になる。
  • 肝静脈・腎静脈=下大静脈系、脾静脈・腸間膜静脈=門脈系。
  • 静脈は「上大静脈系・下大静脈系・門脈系のどこへ帰るか」で仕分けて覚える。
比較表
静脈注ぐ先
後肋間静脈(右)奇静脈 → 上大静脈
後肋間静脈(左)半奇静脈・副半奇静脈 → 奇静脈 → 上大静脈
肝静脈下大静脈
腎静脈下大静脈
脾静脈・上腸間膜静脈門脈 → 肝臓 → 肝静脈 → 下大静脈
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