学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §3 脈管系(循環器系) / QJ28A062

理由で解く 柔道整復師

QJ28A062 解剖学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問62
問題
一次リンパ器官はどれか。
選択肢
1 胸腺
2 脾臓
3 扁桃
4 リンパ節
解答
正解1(胸腺)
解説

一次(中枢)リンパ器官はリンパ球が生まれ成熟する場所で、骨髄と胸腺の2つです。選択肢では胸腺が該当します。

一次リンパ器官では、まだ抗原に出会っていないリンパ球が分化と選択を受けます。B細胞は骨髄で成熟し、T細胞は骨髄で生まれたあと胸腺へ移動して、皮質・髄質を通る間に正の選択と負の選択を受け、自己を攻撃しないものだけが末梢へ送り出されます。これに対して二次(末梢)リンパ器官はリンパ節・脾臓・扁桃・パイエル板などで、成熟したリンパ球が抗原と出会って実際に免疫応答を起こす現場です。胸腺は上縦隔の胸骨の後ろにあり、思春期に最大となったのち退縮して脂肪組織に置き換わります。「作る・育てる場所」と「働く場所」で二分して覚えると迷いません。

✓ 1. 正しい
胸腺
T細胞が成熟する一次(中枢)リンパ器官です。上縦隔にあり、思春期以降は退縮します。
✗ 2. 誤り
脾臓
二次リンパ器官です。白脾髄で免疫応答を、赤脾髄で老朽赤血球の処理を行う「血液のフィルター」です。
✗ 3. 誤り
扁桃
二次リンパ器官です。咽頭の入口を輪状に取り囲むワルダイエル咽頭輪(咽頭扁桃・耳管扁桃・口蓋扁桃・舌扁桃)をつくります。
✗ 4. 誤り
リンパ節
二次リンパ器官です。リンパ流の関所として抗原提示と免疫応答の場になります。輸入リンパ管から入り輸出リンパ管から出る流れを図で確認しておきましょう。
ポイント
  • 一次(中枢)リンパ器官=骨髄と胸腺。リンパ球が生まれ、成熟・選択を受ける場所。
  • 二次(末梢)リンパ器官=リンパ節・脾臓・扁桃・パイエル板など。抗原と出会って働く場所。
  • B細胞は骨髄で、T細胞は胸腺で成熟する。
  • 胸腺は上縦隔にあり思春期に最大、その後退縮して脂肪に置き換わる。
  • 「育てる場所か、働く場所か」で二分して整理する。
比較表
区分器官役割
一次(中枢)骨髄すべての血球の産生、B細胞の成熟
一次(中枢)胸腺T細胞の成熟(正の選択・負の選択)
二次(末梢)リンパ節リンパ流の関所、抗原提示と免疫応答
二次(末梢)脾臓血液の免疫監視(白脾髄)と赤血球処理(赤脾髄)
二次(末梢)扁桃・パイエル板粘膜面での防御(MALT)
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