学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §23 肩腱板損傷の診察 / QJ28A020

理由で解く 柔道整復師

QJ28A020 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問20
問題
急性期の肩腱板損傷で陽性となるのはどれか。
選択肢
1 ドロップアームテスト
2 スピードテスト
3 ルーステスト
4 モーリーテスト
解答
正解1(ドロップアームテスト)
解説

ドロップアームテストは腱板(特に棘上筋)の断裂で陽性となり、急性期でも実施できる。正答は1。

腱板が断裂すると、外転位に挙げた上肢を支える力が失われる。ドロップアームテストは、他動的に90度前後まで外転させた上肢をその位置で保持させ、ゆっくり下ろすよう指示する検査で、保持できずに腕が落ちれば陽性である。急性期は疼痛が強く自動外転そのものが困難なため、有痛弧徴候のように自動運動で判定する所見は評価しにくいが、本テストは検者が他動的に持ち上げてから保持を見るので施行できる点が問われている。残る3肢は、上腕二頭筋長頭腱の障害や胸郭出口症候群を評価する検査であり、腱板損傷では陽性にならない。

✓ 1. 正しい
ドロップアームテスト
他動的に外転させた上肢を保持できず落下すれば陽性。腱板(棘上筋)断裂を評価する代表的検査で、急性期にも実施できる。
✗ 2. 誤り
スピードテスト
肘伸展・前腕回外位で肩屈曲に抵抗を加え、結節間溝部の疼痛をみる検査。上腕二頭筋長頭腱の障害を評価する。
✗ 3. 誤り
ルーステスト
両上肢を挙げた状態で手指の屈伸を繰り返させ、上肢のだるさや脱力の出現をみる検査。胸郭出口症候群の評価に用いる。
✗ 4. 誤り
モーリーテスト
斜角筋間部を圧迫して上肢への放散痛をみる検査。これも胸郭出口症候群の評価であり、腱板とは関係しない。
ポイント
  • 腱板断裂では外転位の保持ができず、ドロップアームテストが陽性となる。
  • 棘上筋の機能はエンプティカンテスト(ジョーブテスト)でも評価できる。
  • 有痛弧徴候(外転60〜120度の疼痛)は腱板損傷・肩峰下滑液包炎でみられるが、急性期は疼痛で自動外転が困難なため判定しにくい。
  • スピードテスト・ヤーガソンテストは上腕二頭筋長頭腱の障害を評価する。
  • ルーステスト、モーリーテスト、ライトテスト、アドソンテストは胸郭出口症候群の評価に用いる。
比較表
検査法評価対象
ドロップアームテスト/エンプティカンテスト腱板(棘上筋)の損傷・断裂
スピードテスト/ヤーガソンテスト上腕二頭筋長頭腱の障害
ルーステスト/モーリーテスト/ライトテスト/アドソンテスト胸郭出口症候群
ニアー法/ホーキンス法肩峰下インピンジメント
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