学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §22 各論(軟部組織損傷) 上肢 / QJ27P095
理由で解く 柔道整復師
フローマン徴候は母指内転筋の麻痺をみる所見で、尺骨神経障害である肘部管症候群と組み合わさります。正しいのは3です。
前腕から手の絞扼性神経障害は、「どの枝が、どの筋を支配し、どこの感覚を担うか」で仕分けると混乱しません。前骨間神経と後骨間神経はいずれも純粋な運動枝で、感覚障害を出さないのが大きな手がかりです。前骨間神経は長母指屈筋・示指の深指屈筋・方形回内筋を支配し、麻痺すると母指IP関節と示指DIP関節が曲げられず、丸を作らせると涙のしずくのような形になります(ティアドロップサイン)。後骨間神経が麻痺すると手指MP関節を伸展できない下垂指となり、手関節の背屈は保たれます。尺骨神経は骨間筋・母指内転筋・尺側の虫様筋といった手内在筋を支配するので、肘部管などで絞扼されると鷲手、骨間筋の萎縮、そしてフローマン徴候が現れます。母指球筋の萎縮と正中神経領域の感覚障害がそろうなら、手根管症候群や円回内筋症候群といった正中神経本幹の障害を考えます。
| 障害 | 神経 | 代表的な所見 | 感覚障害 |
|---|---|---|---|
| 前骨間神経麻痺 | 正中神経の運動枝 | ティアドロップサイン(母指IP・示指DIPが曲がらない) | なし |
| 後骨間神経麻痺 | 橈骨神経の運動枝 | 下垂指(MP伸展不能)、手関節背屈は可能 | なし |
| 肘部管症候群 | 尺骨神経 | フローマン徴候、鷲手、骨間筋萎縮 | 環指尺側・小指 |
| 円回内筋症候群 | 正中神経本幹 | 母指球筋の萎縮、前腕回内で症状増悪 | 母指〜環指橈側 |
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