学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §16 主要な疾患 内分泌・代謝疾患 / QJ27P039

理由で解く 柔道整復師

QJ27P039 一般臨床医学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問39
問題
糖尿病の合併症でないのはどれか。
選択肢
1 眼底出血
2 慢性腎臓病
3 くも膜下出血
4 閉塞性動脈硬化症
解答
正解3(くも膜下出血)
解説

くも膜下出血の主因は脳動脈瘤の破裂であり、糖尿病の合併症には数えません。正答は3。

糖尿病の慢性合併症は、細い血管の障害(細小血管症)と太い血管の障害(大血管症)に分けて整理します。細小血管症は糖尿病網膜症・腎症・神経障害の三大合併症で、「し(神経)・め(眼)・じ(腎)」の語呂で覚えられます。大血管症は動脈硬化の促進による虚血性心疾患、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症で「え(壊疽)・の(脳)・き(心)」と整理されます。一方、くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が約8割を占め、危険因子は高血圧・喫煙・過度の飲酒・家族歴で、糖尿病は主要な危険因子として挙げられません。糖尿病では感染にも弱く、足の小さな傷が壊疽に進むことがあるため、日々の足の観察(フットケア)を勧めることが大切です。

✓ 3. これが答え(糖尿病の合併症ではない)
くも膜下出血
約8割は脳動脈瘤の破裂によるもので、危険因子は高血圧、喫煙、過度の飲酒、家族歴。糖尿病は主要な危険因子として扱われず、糖尿病の合併症には含めない。突然の激しい頭痛と項部硬直が特徴で、疑えば直ちに救急要請する。
✗ 1. 糖尿病の合併症(答えではない)
眼底出血
糖尿病網膜症による所見で、細小血管症の代表。毛細血管瘤、点状出血、硬性白斑から進行し、増殖網膜症では硝子体出血や網膜剥離をきたす。成人失明原因の上位を占める。
✗ 2. 糖尿病の合併症(答えではない)
慢性腎臓病
糖尿病腎症として現れる。微量アルブミン尿から始まり、持続性蛋白尿、腎機能低下と進み、日本の透析導入原因の第1位となっている。
✗ 4. 糖尿病の合併症(答えではない)
閉塞性動脈硬化症
大血管症の代表。下肢の冷感・しびれ、間欠性跛行、足背動脈拍動の減弱がみられ、神経障害や感染と重なると足壊疽に進むことがある。
ポイント
  • 細小血管症=三大合併症(神経障害・網膜症・腎症)=「し・め・じ」
  • 大血管症=動脈硬化性疾患(足壊疽・脳梗塞・虚血性心疾患)=「え・の・き」
  • 糖尿病腎症は日本の透析導入原因の第1位
  • くも膜下出血は脳動脈瘤破裂が主因。危険因子は高血圧・喫煙・飲酒・家族歴
  • 足病変の予防にはフットケア(毎日の観察、外傷や靴ずれの早期対応)を勧める
比較表
分類合併症ポイント
細小血管症糖尿病網膜症眼底出血、増殖期には硝子体出血・失明
細小血管症糖尿病腎症微量アルブミン尿→蛋白尿→透析(導入原因1位)
細小血管症糖尿病神経障害両側性・左右対称の下肢優位のしびれ、自律神経症状
大血管症閉塞性動脈硬化症・脳梗塞・虚血性心疾患動脈硬化の促進。無痛性心筋梗塞に注意
合併症ではないくも膜下出血脳動脈瘤破裂が主因。高血圧・喫煙が危険因子
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