学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §14 主要な疾患 循環器疾患 / QJ27P038

理由で解く 柔道整復師

QJ27P038 一般臨床医学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問38
問題
心不全の症状で誤っているのはどれか。
選択肢
1 発熱
2 下腿浮腫
3 起座呼吸
4 労作時の息切れ
解答
正解1(発熱)
解説

心不全の症状は肺うっ血と体うっ血によるもので、発熱はそこに含まれません。正答は1。

心不全は心臓のポンプ機能が低下し、体が必要とする血液を送り出せなくなった状態です。左心不全では肺静脈圧が上がって肺うっ血となり、労作時の息切れ、発作性夜間呼吸困難、起座呼吸、湿性ラ音、ピンク色泡沫状痰が現れます。右心不全では体静脈系がうっ滞し、頸静脈怒張、下腿・足背の浮腫、肝腫大、腹水、体重増加がみられます。共通して易疲労感、夜間頻尿、四肢冷感なども生じます。一方、発熱は感染や炎症を示す所見であり、心不全の患者に発熱があれば、肺炎や感染性心内膜炎など別の原因を考えます。息切れや浮腫の悪化、数日での急な体重増加に気づいたら受診を勧めましょう。

✓ 1. これが答え(心不全の症状ではない)
発熱
心不全そのものによる症状ではない。心不全患者に発熱がみられる場合は、肺炎や感染性心内膜炎など、心不全を悪化させている別の原因を探す手がかりとして扱う。
✗ 2. 心不全の症状(答えではない)
下腿浮腫
右心不全による体うっ血の代表的な所見。重力の影響で下腿・足背に出やすく、指で圧すると圧痕が残る。頸静脈怒張、肝腫大、腹水、体重増加を伴う。
✗ 3. 心不全の症状(答えではない)
起座呼吸
左心不全による肺うっ血の所見。臥位では下肢からの静脈還流が増えて肺うっ血が悪化するため、上体を起こすと呼吸が楽になる。
✗ 4. 心不全の症状(答えではない)
労作時の息切れ
左心不全の比較的早期からみられる症状で、重症度を表すNYHA分類の指標にもなる。進行すると安静時にも呼吸困難が出る。
ポイント
  • 左心不全=肺うっ血:労作時息切れ、発作性夜間呼吸困難、起座呼吸、湿性ラ音
  • 右心不全=体うっ血:頸静脈怒張、下腿浮腫、肝腫大、腹水、体重増加
  • 起座呼吸は「臥位で静脈還流が増える→肺うっ血悪化」で説明できる
  • 発熱は心不全の症状ではない。感染など別の原因を疑う
  • 急な体重増加や浮腫・息切れの悪化は増悪のサイン。受診を勧める
比較表
左心不全(肺うっ血)右心不全(体うっ血)
呼吸器症状労作時息切れ、発作性夜間呼吸困難、起座呼吸目立たない
身体所見湿性ラ音、ピンク色泡沫状痰、Ⅲ音頸静脈怒張、下腿浮腫、肝腫大、腹水
共通易疲労感、夜間頻尿、四肢冷感、体重増加
心不全の症状ではないもの発熱(感染・炎症を示唆する所見)
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