学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §18 主要な疾患 腎・尿路疾患 / QJ27P040

理由で解く 柔道整復師

QJ27P040 一般臨床医学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問40
問題
腎前性腎障害の原因となるのはどれか。
選択肢
1 脱水
2 腎梗塞
3 尿管結石
4 糸球体腎炎
解答
正解1(脱水)
解説

脱水は腎臓へ届く血液量そのものが減る状態、すなわち腎前性腎障害の代表的な原因です。正答は1。

急性腎障害は、原因のある場所によって腎前性・腎性・腎後性に分けると整理できます。腎前性は腎臓に流れ込む血液量が減るもので、脱水、出血、心不全、ショック、重症熱傷などが原因。腎そのものは健全なので、輸液などで循環を立て直せば速やかに回復しますが、虚血が長引くと急性尿細管壊死となり腎性に移行します。腎性は腎実質の障害で、糸球体腎炎、急性尿細管壊死、薬剤性腎障害、腎梗塞などが該当。腎後性は尿の通り道の閉塞で、尿管結石、前立腺肥大症、骨盤内腫瘍などが原因です。尿量の減少、浮腫、急な体重増加に気づいたら医療機関の受診を勧めます。

✓ 1. 正しい
脱水
循環血液量が減って腎血流量と糸球体濾過量が低下する、腎前性腎障害の典型的な原因。早期に補液を行えば腎機能は回復するが、放置すると急性尿細管壊死へ進む。
✗ 2. 該当しない
腎梗塞
腎動脈やその分枝が閉塞して腎実質が壊死する状態で、腎そのものの障害=腎性に分類される。心房細動などによる塞栓が原因になる。
✗ 3. 該当しない
尿管結石
尿路の閉塞であり腎後性。片側だけなら反対側の腎が代償するが、両側閉塞や単腎の場合は腎障害となる。閉塞の解除で改善が期待できる。
✗ 4. 該当しない
糸球体腎炎
糸球体という腎実質そのものの炎症なので腎性。血尿・蛋白尿・浮腫・高血圧を伴う。
ポイント
  • 急性腎障害は腎前性・腎性・腎後性の3つに分けて考える
  • 腎前性=腎への血流低下(脱水、出血、心不全、ショック)。腎自体は正常
  • 腎前性は循環を戻せば回復するが、長引くと急性尿細管壊死(腎性)に移行する
  • 腎性=糸球体腎炎、急性尿細管壊死、薬剤性、腎梗塞
  • 腎後性=尿路閉塞(尿管結石、前立腺肥大症、骨盤内腫瘍)。閉塞解除で改善
比較表
分類障害の場所代表的な原因
腎前性腎へ至る血流脱水、出血、心不全、ショック、熱傷
腎性腎実質糸球体腎炎、急性尿細管壊死、薬剤性腎障害、腎梗塞
腎後性尿路(腎盂より下流)尿管結石、前立腺肥大症、骨盤内腫瘍
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