学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §13 筋肉の機能 / QJ27A080

理由で解く 柔道整復師

QJ27A080 生理学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問80
問題
骨格筋I型筋線維の特徴はどれか。
選択肢
1 収縮が速い。
2 筋疲労しにくい。
3 ミオグロビンが少ない。
4 ミトコンドリアが少ない。
解答
正解2(筋疲労しにくい。)
解説

I型筋線維は遅筋(赤筋)で、酸素を使ってじわじわ長く働くタイプである。最大の特徴は疲労しにくいことである。

I型筋線維は収縮速度が遅く発揮する張力も小さい代わりに、ミオグロビン・ミトコンドリア・毛細血管に富み、酸化的リン酸化によってATPを持続的に作り出せるため疲労しにくい。ミオグロビンを多く含むので肉眼的に赤く見え、赤筋とも呼ばれる。ヒラメ筋のような抗重力筋・姿勢保持筋や、マラソンのような持久的運動で主に動員される。これに対しII型(速筋・白筋)は収縮が速く大きな力を発揮できるが、解糖系に依存するため乳酸が蓄積しやすく疲労も早い。「I型=遅い・赤い・酸素を使う・疲れにくい・持久力」「II型=速い・白い・糖を使う・疲れやすい・瞬発力」とセットにして覚えておけば、どの角度から問われても答えられる。

✓ 2. 正しい
筋疲労しにくい。
ミトコンドリアと毛細血管が豊富で、酸素を使った酸化的リン酸化により効率よくATPを供給し続けられるため疲労しにくい。姿勢保持や持久的運動を長時間支えられる理由がここにある。
✗ 1. 誤り
収縮が速い。
収縮が速いのはII型(速筋)の特徴である。I型はミオシンATPase活性が低く収縮速度が遅い(slow twitch)ため、この記述は当てはまらない。
✗ 3. 誤り
ミオグロビンが少ない。
逆で、I型はミオグロビンを多く含む。ミオグロビンは酸素を筋内に取り込み蓄える色素蛋白で、これが多いために赤く見え、赤筋と呼ばれる。少ないのはII型(白筋)である。
✗ 4. 誤り
ミトコンドリアが少ない。
これも逆で、I型はミトコンドリアが多い。有酸素的にATPを作る場が豊富だからこそ疲労しにくいという特徴につながる。ミトコンドリアが少ないのはII型である。
ポイント
  • I型=遅筋・赤筋(SO線維)。収縮は遅い疲労しにくい
  • I型はミオグロビン・ミトコンドリア・毛細血管が多く、酸化的(有酸素的)代謝でATPを作る。
  • II型=速筋・白筋。収縮が速く大きな力を出せるが、解糖系依存で疲労しやすい。
  • I型は姿勢保持筋(ヒラメ筋など)や持久的運動で主に働き、II型は瞬発的な運動で働く。
  • 赤く見えるのはミオグロビンが多いため。ミオグロビンは筋内で酸素を貯蔵する色素蛋白。
比較表
項目I型(遅筋・赤筋)II型(速筋・白筋)
収縮速度遅い速い
疲労耐性疲労しにくい疲労しやすい
ミオグロビン多い(赤く見える)少ない(白く見える)
ミトコンドリア・毛細血管多い少ない
主なエネルギー供給酸化的リン酸化(有酸素)解糖系(無酸素)
得意な運動持久的運動・姿勢保持瞬発的・強い力の運動
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