学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §12 神経 / QJ27A072

理由で解く 柔道整復師

QJ27A072 生理学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問72
問題
視床下部に存在するのはどれか。
選択肢
1 嚥下中枢
2 言語中枢
3 呼吸中枢
4 摂食中枢
解答
正解4(摂食中枢)
解説

視床下部は自律神経系と内分泌系の最高中枢である。選択肢の中で視床下部にあるのは摂食中枢である。

視床下部には体温調節中枢、摂食中枢(外側野)と満腹中枢(腹内側核)、飲水中枢、性中枢、概日リズムを刻む視交叉上核など、生体の内部環境を一定に保つための中枢が集まっている。摂食中枢は血糖の低下や胃から分泌されるグレリンによって刺激されて食欲を高め、満腹中枢は血糖上昇や脂肪組織由来のレプチンによって刺激されて食欲を抑える。一方、呼吸・循環・嚥下・嘔吐・咳といった生命維持に直結する反射中枢は延髄にあり、随意運動や言語などの高次機能は大脳皮質が担当する。「視床下部=内臓と内分泌の司令塔」「延髄=生きるための反射」「大脳皮質=高次機能」と階層で整理しておけば、中枢の局在を問う設問で迷わなくなる。

✓ 4. 正しい
摂食中枢
視床下部外側野にあり、血糖低下やグレリンの刺激で食欲を高める。対をなす満腹中枢は視床下部腹内側核にあり、血糖上昇やレプチンで食欲を抑える。両者のバランスで食行動が調節される。
✗ 1. 誤り
嚥下中枢
延髄にある。嚥下反射は食物が咽頭に触れることで誘発され、延髄の嚥下中枢が舌・咽頭・喉頭の筋を協調的に動かす。嘔吐中枢や咳中枢も同じく延髄にある。
✗ 2. 誤り
言語中枢
大脳皮質にあり、多くの人で左半球(優位半球)に位置する。運動性言語中枢(ブローカ野)は下前頭回、感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)は上側頭回後部にある。
✗ 3. 誤り
呼吸中枢
延髄にある(橋にも呼吸リズムを調節する部位がある)。動脈血のCO2分圧やpHの変化を中枢化学受容器が感知して換気量を調節する。心臓中枢・血管運動中枢も延髄にある。
ポイント
  • 視床下部=自律神経系と内分泌系の最高中枢。体温調節・摂食・飲水・性・概日リズムの中枢がある。
  • 摂食中枢=視床下部外側野、満腹中枢=視床下部腹内側核
  • グレリン(胃)は食欲を高め、レプチン(脂肪組織)は食欲を抑える。
  • 延髄=呼吸・循環(心臓・血管運動)・嚥下・嘔吐・咳の中枢。生命維持の中枢が集中。
  • 大脳皮質=随意運動、感覚、言語などの高次機能。中脳=姿勢反射・対光反射、橋=呼吸調節。
比較表
部位そこにある中枢
大脳皮質言語中枢、運動野、感覚野
視床下部摂食中枢・満腹中枢、体温調節中枢、飲水中枢、性中枢、概日リズム
中脳対光反射、姿勢反射(立ち直り反射)
呼吸調節中枢、角膜反射
延髄呼吸中枢、心臓中枢、血管運動中枢、嚥下中枢、嘔吐中枢、咳中枢
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