学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §8 尿の生成と排泄 / QJ27A073

理由で解く 柔道整復師

QJ27A073 生理学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問73
問題
量の比較で正しいのはどれか。
選択肢
1 糸球体ろ過量>腎血漿流量>尿量
2 糸球体ろ過量> 尿量 > 腎血漿流量
3 腎血漿流量 > 糸球体ろ過量 > 尿量
4 腎血漿流量> 尿量 > 糸球体ろ過量
解答
正解3(腎血漿流量 > 糸球体ろ過量 > 尿量)
解説

腎臓での量的関係は腎血漿流量(約600 mL/分)> 糸球体ろ過量(約100〜125 mL/分)> 尿量(約1 mL/分)である。この順序を満たすのは3である。

心拍出量の約20〜25%が腎臓へ流れ込み、そのうち血漿成分にあたる腎血漿流量(RPF)はおよそ600 mL/分である。この血漿のうち糸球体でろ過されるのは約20%(この比率をろ過率=GFR/RPFという)にあたる100〜125 mL/分で、原尿は1日約150Lにもなる。原尿はその99%以上が尿細管とくに近位尿細管で再吸収されるため、最終的な尿量は1日1〜1.5L、1分あたり約1 mLにとどまる。つまり「腎に流れ込んだ血漿の一部だけがろ過され、ろ過された分の大部分は再び体内へ戻る」という流れをそのまま大小関係に置き換えれば、選択肢を細かく見比べるまでもなく答えが導ける。

✓ 3. 正しい
腎血漿流量 > 糸球体ろ過量 > 尿量
約600 mL/分 > 約100〜125 mL/分 > 約1 mL/分という実際の値どおりの順序。血漿の一部がろ過され、ろ過液の99%以上が再吸収される、という腎の働きの順序そのものを表している。
✗ 1. 誤り
糸球体ろ過量>腎血漿流量>尿量
腎血漿流量と糸球体ろ過量の順序が逆である。ろ過されるのは流れ込んだ血漿の約20%にすぎないので、ろ過量が腎血漿流量を上回ることはありえない。
✗ 2. 誤り
糸球体ろ過量> 尿量 > 腎血漿流量
最も多いはずの腎血漿流量が最小に置かれており、成り立たない。腎血漿流量は約600 mL/分で、3つの中で最大である。
✗ 4. 誤り
腎血漿流量> 尿量 > 糸球体ろ過量
腎血漿流量が最大である点は正しいが、尿量と糸球体ろ過量の順序が逆である。原尿の99%以上が再吸収される以上、尿量がろ過量を上回ることはない。
ポイント
  • 順序は腎血漿流量 > 糸球体ろ過量 > 尿量
  • 腎血漿流量(RPF)約600 mL/分、糸球体ろ過量(GFR)約100〜125 mL/分、尿量約1 mL/分(1〜1.5 L/日)。
  • ろ過率=GFR/RPF ≒ 約20%。腎に来た血漿の5分の1だけがろ過される。
  • 原尿は1日約150L。その99%以上が尿細管で再吸収され、尿は1日1〜1.5Lになる。
  • GFRの測定にはイヌリンクリアランス(臨床ではクレアチニンクリアランス)を用いる。
比較表
指標1分あたり1日あたり意味
腎血流量(RBF)約1,000〜1,200 mL心拍出量の約20〜25%
腎血漿流量(RPF)約600 mL腎血流量のうち血漿成分
糸球体ろ過量(GFR)約100〜125 mL約150 L(原尿)RPFの約20%がろ過される
尿量約1 mL約1〜1.5 L原尿の1%未満が尿になる
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