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理由で解く 柔道整復師

QJ27A074 生理学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問74
問題
成長ホルモンの分泌を増加させるのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 運動
2 摂食
3 睡眠
4 飲水
解答
正解1(運動)、3(睡眠)
解説

成長ホルモンの分泌を増やすのは運動睡眠の2つである(2つ選べ)。エネルギーが必要な場面、体を作り直す場面で出るホルモンだと捉えるとよい。

成長ホルモンは下垂体前葉から拍動性(パルス状)に分泌され、視床下部の成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)と胃から分泌されるグレリンが分泌を促し、ソマトスタチンが抑える。1日で最大の分泌が起こるのは入眠後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)に一致する時間帯で、「寝る子は育つ」という言い回しにはこの生理学的裏づけがある。ほかに運動、低血糖、空腹、ストレス、アルギニンなどのアミノ酸も分泌刺激となる一方、血糖が上昇すると分泌は抑制される。成長ホルモン自体に血糖上昇作用と脂肪分解作用があるため、「糖が足りない状況で分泌され、糖を節約して脂肪を使わせる」という筋道で理解すれば、刺激因子を丸暗記せずに判断できる。

✓ 1. 正しい
運動
運動は成長ホルモンの代表的な分泌刺激である。筋の活動でエネルギー需要が高まり血糖が消費される状況にあたり、脂肪分解を促して糖を温存する方向に働く成長ホルモンの分泌が増える。
✓ 3. 正しい
睡眠
入眠後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)に一致して1日で最大の分泌が起こる。組織の修復・成長が睡眠中に進む生理学的な根拠であり、成長ホルモン分泌の代表的な生理的刺激である。
✗ 2. 誤り
摂食
食後は血糖が上昇するため、成長ホルモンの分泌はむしろ抑制される。逆に空腹や低血糖は分泌刺激になる。血糖と成長ホルモンは逆方向に動くと覚えておくとよい。
✗ 4. 誤り
飲水
成長ホルモンの分泌に直接影響する刺激ではない。水分摂取で体液浸透圧が下がると影響を受けるのは下垂体後葉のバソプレシン(抗利尿ホルモン)で、こちらは分泌が抑制される。
ポイント
  • 本問は「2つ選べ」。正答は1(運動)と3(睡眠)
  • 成長ホルモンは下垂体前葉から拍動性に分泌。最大分泌は入眠後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)時。
  • 分泌促進:睡眠、運動、低血糖、空腹、ストレス、アミノ酸(アルギニン)、GHRH、グレリン。
  • 分泌抑制:高血糖(摂食後)、ソマトスタチン、遊離脂肪酸の上昇。
  • 作用:肝臓でのソマトメジンC(IGF-1)産生を介した骨端軟骨の成長促進、蛋白同化、脂肪分解、血糖上昇。
比較表
刺激成長ホルモン分泌理由
運動増加エネルギー需要増大、血糖消費
睡眠(徐波睡眠)増加(最大)組織の修復・成長が進む時間帯
低血糖・空腹増加脂肪を動員し血糖を温存する必要
摂食(高血糖)減少血糖が足りているため不要
飲水影響しない浸透圧低下で変化するのはバソプレシン(抑制)
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