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理由で解く 柔道整復師

QJ27A049 解剖学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問49
問題
膀胱三角で誤っているのはどれか。
選択肢
1 射精管が開口する。
2 尿管が開口する。
3 内尿道口がある。
4 粘膜表面は平滑である。
解答
正解1(射精管が開口する。)
解説

本問は「誤っているのはどれか」を選ぶ設問です。膀胱三角に開くのは左右の尿管口と内尿道口で、射精管は開口しません。したがって1が答えになります。

膀胱底の内面で、左右の尿管口と内尿道口を頂点として結んだ三角形の領域が膀胱三角です。ここだけは粘膜下組織を欠いて粘膜が筋層に直接密着しているため、膀胱が空でも粘膜ヒダができず、常に平滑で光沢のある面として見分けられます。発生学的にも周囲の膀胱壁(尿生殖洞由来)とは異なり中腎管(ウォルフ管)に由来するとされ、この違いが構造の違いにつながっています。膀胱炎や結核、腫瘍の好発部位でもあり、膀胱鏡では尿管口から尿が噴出する様子を確認する目印になります。一方、射精管は精管膨大部と精嚢の排泄管が合わさったもので、前立腺を後上方から貫き、前立腺部尿道の後壁にある精丘(精阜)に開口します。「膀胱に開くのは尿管、尿道に開くのが射精管」と経路で押さえると確実です。

✓ 1. これが答え(誤っている記述)
射精管が開口する。
射精管が開くのは膀胱三角ではなく、前立腺部尿道の後壁にある精丘です。精路(精巣→精巣上体→精管→射精管)は膀胱を通らずに尿道へ合流するため、この記述だけが誤りであり、本問の答えになります。
✗ 2. 正しい記述(答えではない)
尿管が開口する。
左右の尿管口が膀胱三角の後方2つの角をなします。尿管は膀胱壁を斜めに貫いて開くため、蓄尿で膀胱内圧が上がると壁に押しつぶされて閉じ、尿の逆流を防ぐ弁のように働きます。
✗ 3. 正しい記述(答えではない)
内尿道口がある。
三角の前下方の角が内尿道口です。膀胱三角はそもそも「2つの尿管口と内尿道口を結んだ三角形」として定義される領域なので、内尿道口が含まれるのは当然です。
✗ 4. 正しい記述(答えではない)
粘膜表面は平滑である。
粘膜下組織がなく粘膜が筋層に固く結合しているため、蓄尿・排尿にかかわらずヒダをつくらず平滑に保たれます。周囲の膀胱壁が空虚時に多数のヒダを示すのと好対照です。
ポイント
  • 膀胱三角の3つの角=左右の尿管口と内尿道口。射精管は開口しない
  • 射精管の開口部は前立腺部尿道の精丘(精阜)
  • 膀胱三角は粘膜下組織を欠き筋層に密着 → 常に平滑でヒダをつくらない
  • 尿管は膀胱壁を斜めに貫くため、内圧上昇時に閉じて尿の逆流を防ぐ
  • 膀胱三角は膀胱炎・結核・腫瘍の好発部位。膀胱鏡観察の基準となる領域
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