学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ27A023
理由で解く 柔道整復師
外傷性脱臼は骨頭が関節包を破って(あるいは著しく引き伸ばして)関節外へ出る損傷なので、関節包損傷がほぼ必発で最も高頻度です。
外傷性脱臼の定義そのものが「関節面が正常な位置関係を失い、関節包・靭帯の損傷を伴う状態」です。骨頭が本来の位置から抜け出るには関節包という袋を通過しなければならず、関節包と関節包靭帯の損傷は構造上避けられません。一方、筋・腱、神経、血管の損傷は「起こりうるが必発ではない」ものです。頻度は低くても神経・血管損傷は予後を大きく左右するため、初検では必ず末梢の循環(皮膚色・冷感・脈拍)と知覚・運動を確認し、異常があれば速やかに医師の診察につなぐという手順を徹底してください。なお顎関節前方脱臼は関節包が断裂しない例外として有名で、これが反復しやすい理由にもなっています。
| 損傷される軟部組織 | 合併頻度 | 代表例 |
|---|---|---|
| 関節包・関節包靭帯 | ほぼ必発(最多) | すべての外傷性脱臼 |
| 関節唇(線維軟骨) | しばしば | 肩関節前方脱臼のバンカート損傷(前下方関節唇の剥離) |
| 筋・腱 | しばしば | 高齢者の肩関節脱臼に伴う腱板断裂 |
| 神経 | ときに | 肩=腋窩神経、肘=尺骨神経 |
| 血管 | まれだが重篤 | 膝関節脱臼=膝窩動脈 |
※本問は「軟部組織損傷」を問うているため、上表は軟部組織に限定しています。ヒル・サックス損傷は上腕骨頭後外側にできる陥凹骨折であり、関節唇でも関節窩縁でもない骨損傷です。バンカート損傷と対で語られますが、分類上は別枠として整理してください。
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