学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ27A020

理由で解く 柔道整復師

QJ27A020 必修問題

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問20
問題
骨折の合併症とその原因の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 化膿性骨髄炎-開放性骨折
2 過剰仮骨形成-粉砕骨折
3 脂肪塞栓-骨盤骨折
4 無腐性骨壊死-肋骨骨折
解答
正解4(無腐性骨壊死-肋骨骨折)
解説

肋骨は血行が豊富で無腐性骨壊死は起こりません。答えは4です。

無腐性(阻血性)骨壊死は、骨折によって栄養血管が断たれ、骨組織が感染を伴わずに壊死するものです。起こるのは「血行が一方向からしか入らない部位」に限られ、大腿骨頸部内側骨折の骨頭、手の舟状骨近位骨片、距骨体部、月状骨(キーンベック病)が代表です。肋骨骨折で問題になるのはむしろ胸部臓器の合併症で、血胸・気胸、肺・肝・脾の損傷、皮下気腫などに注意します。合併症は丸暗記に頼らず、「その骨・その部位の解剖から何が起こりうるか」で考えると、初見の組合せでも判断できます。

✓ 4. これが答え(組合せとして誤り)
無腐性骨壊死-肋骨骨折
肋骨は血行が豊富で、骨折によって骨壊死を生じることはありません。無腐性骨壊死の代表は大腿骨頸部内側骨折・舟状骨骨折・距骨骨折です。
✗ 1. 組合せとして正しい(答えではない)
化膿性骨髄炎-開放性骨折
開放創から細菌が骨に達して起こります。開放骨折では感染予防のための早期の創処置が重要です。
✗ 2. 組合せとして正しい(答えではない)
過剰仮骨形成-粉砕骨折
粉砕骨折では骨膜の広範な損傷と大きな血腫を生じるため、仮骨が過剰に形成されやすくなります。
✗ 3. 組合せとして正しい(答えではない)
脂肪塞栓-骨盤骨折
骨髄内の脂肪が破綻した静脈から血中に入り、肺などを塞栓します。骨盤や大腿骨など骨髄・海綿骨に富む骨の骨折で起こりやすくなります。
ポイント
  • 無腐性(阻血性)骨壊死=大腿骨頸部内側骨折、舟状骨骨折、距骨骨折、月状骨。
  • 血行が一方向からしか入らない部位で起こる、と機序で覚える。
  • 化膿性骨髄炎=開放性骨折。創からの細菌侵入が原因。
  • 脂肪塞栓=骨盤・大腿骨など骨髄の多い骨の骨折。呼吸困難・意識障害・点状出血に注意。
  • 肋骨骨折で警戒するのは血気胸、肺・肝・脾損傷、皮下気腫などの胸部臓器合併症。
比較表
合併症起こりやすい骨折機序
化膿性骨髄炎開放性骨折創からの細菌侵入
過剰仮骨形成粉砕骨折骨膜損傷と大きな血腫
脂肪塞栓骨盤骨折、大腿骨骨折骨髄脂肪の血中流入
無腐性骨壊死大腿骨頸部内側骨折、舟状骨骨折、距骨骨折栄養血管の遮断
血気胸・臓器損傷肋骨骨折折れた骨片による胸腔内臓器の損傷
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