学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §37 生理学 / QJ27A005

理由で解く 柔道整復師

QJ27A005 必修問題

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問5
問題
ATP の合成に関与しているのはどれか。
選択肢
1
2 ミトコンドリア
3 小胞体
4 ゴルジ装置
解答
正解2(ミトコンドリア)
解説

ATPの大部分は好気的代謝でミトコンドリアがつくります。正解は2。

ミトコンドリアは二重の膜をもち、内膜がひだ状に折れ込んでクリステを形成します。マトリックスではクエン酸回路(TCA回路)が回り、内膜には電子伝達系とATP合成酵素が並んで酸化的リン酸化を行います。この過程で酸素を使い、1分子のグルコースから大量のATPが得られます。細胞質基質の解糖系でもわずかにATPができますが、選択肢に挙がった小器官のなかでATP合成の場といえるのはミトコンドリアだけです。エネルギー需要の高い骨格筋・心筋・肝細胞に多く含まれ、独自のDNA(母性遺伝)をもつことも特徴です。

✓ 2. 正しい
ミトコンドリア
内膜のクリステで電子伝達系が働き、酸化的リン酸化によってATPを合成します。クエン酸回路もマトリックスで行われ、細胞のエネルギー産生の中心です。
✗ 1. 誤り
DNAを核膜で包んで保存し、転写によりmRNAをつくる場です。遺伝情報の中枢であってATP産生の場ではありません。
✗ 3. 誤り
小胞体
リボソームが付く粗面小胞体は蛋白質合成、リボソームのない滑面小胞体は脂質合成・解毒・カルシウムの貯蔵(筋小胞体)を担います。
✗ 4. 誤り
ゴルジ装置
小胞体から送られた蛋白質に糖鎖修飾を加え、選別・濃縮して分泌顆粒やリソソームとして送り出す「仕分け場」です。
ポイント
  • ATP合成=ミトコンドリア(クエン酸回路+電子伝達系による酸化的リン酸化)。
  • ミトコンドリアは二重膜・クリステ・独自DNAをもち、母性遺伝する。
  • 核=遺伝情報の保存と転写、リボソーム=翻訳(蛋白合成)。
  • 小胞体=粗面は蛋白合成、滑面は脂質合成・解毒・Ca2+貯蔵。
  • ゴルジ装置=修飾と仕分け、リソソーム=加水分解酵素による分解。
比較表
細胞小器官主なはたらき
ミトコンドリアクエン酸回路・電子伝達系によるATP産生
DNAの保存、転写(mRNA合成)
粗面小胞体リボソームによる蛋白質合成
滑面小胞体脂質合成、解毒、Ca2+貯蔵
ゴルジ装置糖鎖修飾、選別・輸送、分泌顆粒形成
リソソーム加水分解酵素による細胞内消化
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