学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ26P107
理由で解く 柔道整復師
なで肩の若い女性に、上肢を挙げる姿勢(つり革)で悪化する鈍痛・だるさ・冷感が出ている。胸郭出口症候群であり、陽性となるのはルーステストとエデンテストの2つ。
胸郭出口症候群は、鎖骨下動脈・鎖骨下静脈と腕神経叢が首から腋窩へ向かう途中の狭い場所で圧迫あるいは牽引されて起こる。関門は3か所ある。前斜角筋と中斜角筋にはさまれた斜角筋三角、鎖骨と第1肋骨の間の肋鎖間隙、小胸筋と烏口突起の下(過外転の際に狭くなる)である。なで肩は肩甲帯を吊り上げる筋の支持が弱く鎖骨が下がるため、肋鎖間隙が狭くなり、同時に腕神経叢が下方へ引き伸ばされる。つり革を握る=上肢を挙げた姿勢でさらに間隙が狭まり症状が悪化する。冷感は動脈側の血流低下、鈍痛やだるさは神経・静脈側の要素を反映している。検査法は暗記ではなく「どの関門を狭めて再現する手技か」で結びつけると取り違えない。
| 検査法 | 狙う部位 | 手技の要点 | 本例 |
|---|---|---|---|
| ルーステスト | 胸郭出口全体 | 両肩90度外転・外旋、肘90度屈曲で3分間の手指開閉 | 陽性 |
| エデンテスト | 肋鎖間隙 | 胸を張り両肩を後下方へ引く。橈骨動脈拍動の減弱 | 陽性 |
| アドソンテスト | 斜角筋三角 | 頸部を患側へ回旋・伸展し深呼吸。拍動の減弱 | —(選択肢外) |
| ライトテスト | 小胸筋下・烏口突起下 | 肩を過外転・外旋。拍動の減弱 | —(選択肢外) |
| ドロップアームテスト | 腱板(棘上筋) | 外転位から下ろさせ保持できるか | 陰性 |
| スパーリングテスト | 頸椎椎間孔 | 頸部側屈・伸展+頭部圧迫で放散痛 | 陰性 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。