学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ26P106
理由で解く 柔道整復師
圧痛が外耳孔前方=顎関節そのものにあり、クリック音がなく、強制開口で開口域が増える。外傷後2週の経過とあわせて関節包・靱帯障害(顎関節症II型)と考える。
顎関節症は障害されている部位によって、咀嚼筋障害(I型)、関節包・靱帯障害(II型)、関節円板障害(III型)、変形性顎関節症(IV型)に分けられる。本例では圧痛が両側の外耳孔前方、すなわち下顎頭の直上にあり、咬筋や側頭筋といった咀嚼筋の圧痛が主体ではないためI型は考えにくい。開閉口時のクリック音がないことから関節円板の転位を主体とするIII型は合わず、捻髪音や骨変化を伴うIV型も外傷から2週という経過に合わない。強制的に開口させると開口域が増えるのは、関節内での器質的な引っかかりではなく疼痛による防御的な制限であることを示しており、打撲による関節包・靱帯の炎症で無理なく説明できる。対応としては患部の安静、硬い食物や大きな開口を避ける指導、疼痛のない範囲での開口練習を行い、症状が続く場合や咬合の異常を伴う場合は歯科・口腔外科の診察につなぐ。
| 病型 | 圧痛の部位 | 関節雑音 | 強制開口での開口域 |
|---|---|---|---|
| I型 咀嚼筋障害 | 咬筋・側頭筋など筋腹 | なし | 増大する |
| II型 関節包・靱帯障害 | 関節部(外耳孔前方) | なし | 増大する |
| III型 関節円板障害 | 関節部 | クリック音(復位性) | 非復位性では増大しない |
| IV型 変形性顎関節症 | 関節部 | 捻髪音(クレピタス) | 骨変化に応じて制限 |
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