学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §18 主要な疾患 腎・尿路疾患 / QJ26P038
理由で解く 柔道整復師
尿崩症は抗利尿ホルモンの作用不全による尿濃縮障害で、糸球体濾過機能そのものは保たれるため慢性腎不全の原因にはなりません。設問の答えは3です。
慢性腎不全は、腎機能(糸球体濾過量)が数か月から数年をかけて不可逆的に低下していく状態です。原因として頻度が高いのは糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、高血圧に伴う腎硬化症で、日本の透析導入原疾患では糖尿病性腎症が第1位を占めます。いずれもネフロンが持続的に傷害されて数を減らす点が共通しており、進行すると老廃物の蓄積、水・電解質異常、代謝性アシドーシス、腎性貧血(エリスロポエチン産生低下)、二次性副甲状腺機能亢進症などを来します。一方、尿崩症は視床下部・下垂体後葉からの抗利尿ホルモン分泌低下(中枢性)または腎集合管の反応低下(腎性)により尿を濃縮できなくなる病態で、多尿・低比重尿・口渇・多飲が主症状です。ネフロンの破壊とは機序が異なるため、水分摂取が保たれていれば腎不全へは進みません。高血圧や糖尿病をもつ患者では、血圧・血糖の管理と定期的な腎機能・尿蛋白のチェックを続けるよう伝えることが予防につながります。
| 病態 | 障害される場所 | 尿の特徴 | 腎不全へ進むか |
|---|---|---|---|
| 糖尿病性腎症 | 糸球体(高血糖による傷害) | アルブミン尿→蛋白尿 | 進む |
| 腎硬化症(高血圧) | 腎の細小動脈 | 軽度蛋白尿 | 進む |
| 慢性糸球体腎炎 | 糸球体(慢性炎症) | 蛋白尿・血尿 | 進む |
| 尿崩症 | 下垂体後葉または集合管(ADH系) | 多尿・低比重尿 | 進まない |
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