学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §6 診察各論 触診 / QJ26P031

理由で解く 柔道整復師

QJ26P031 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問31
問題
臓器と触診位置の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 心臓-心窩部
2 肝臓臍部
3 胆嚢右季肋部
4 脾臓•右側腹部
解答
正解3(胆嚢右季肋部)
解説

胆嚢は肝臓の下面、右鎖骨中線と右肋骨弓が交わるあたりにあるため、触診位置は右季肋部です。正しい組合せは3です。

腹部の触診は、臓器の解剖学的位置を思い出しながら部位を決めます。肝臓は横隔膜下の右上腹部(右季肋部)にあり、深く息を吸わせながら右肋骨弓下に指を当てると下降してきた肝縁を触れます。胆嚢はその肝下面にあり、右鎖骨中線と肋骨弓の交点付近を押さえながら深吸気させると、胆嚢炎では痛みで吸気が止まります(マーフィー徴候)。脾臓は左季肋部の深部にあり、正常では触知されず、触れれば腫大を意味します。心臓は左第5肋間・鎖骨中線やや内側で心尖拍動として触れるのが基本で、心窩部で拍動を触れる場合は右室肥大や腹部大動脈の拍動を考えます。触診で異常な腫瘤や強い圧痛を認めたら、無理に深部を圧迫せず、所見を記録して医療機関へ紹介します。

✓ 3. 正しい
胆嚢右季肋部
胆嚢は肝臓下面、右鎖骨中線と肋骨弓の交点付近にあり、右季肋部で触診します。深吸気で痛みのため吸気が止まるマーフィー徴候は急性胆嚢炎を示唆します。
✗ 1. 誤り
心臓-心窩部
心臓の触診は左第5肋間・鎖骨中線やや内側での心尖拍動が基本です。心窩部で拍動を触れるのは右室肥大や腹部大動脈の拍動を疑う所見で、通常の触診位置ではありません。
✗ 2. 誤り
肝臓臍部
肝臓は右季肋部で触診します。臍部で肝を触れるほど下方に及ぶのは著明な腫大のときで、標準的な触診位置ではありません。
✗ 4. 誤り
脾臓•右側腹部
脾臓は左季肋部にあります。正常では触知されず、触れれば脾腫を意味します。右側腹部ではありません。
ポイント
  • 右季肋部=肝臓・胆嚢、左季肋部=脾臓・胃。左右をまず固定して覚える。
  • 胆嚢の触診でのマーフィー徴候(深吸気で痛みのため吸気が止まる)は急性胆嚢炎を示唆する。
  • 肝臓は深吸気に合わせて右肋骨弓下で肝縁を触れる。臍部まで触れるのは著明な腫大。
  • 脾臓は正常では触れない。触知=脾腫(門脈圧亢進、血液疾患、感染症)。
  • 心臓は心尖拍動(左第5肋間・鎖骨中線やや内側)で触診する。
比較表
臓器触診部位関連する所見
肝臓右季肋部深吸気で肝縁を触知、肝腫大
胆嚢右季肋部(鎖骨中線と肋骨弓の交点)マーフィー徴候
脾臓左季肋部正常では触れない、触知=脾腫
心臓左第5肋間・鎖骨中線やや内側心尖拍動
虫垂右下腹部マックバーニー点の圧痛
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