学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §6 診察各論 触診 / QJ26P032

理由で解く 柔道整復師

QJ26P032 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問32
問題
マックバーニー点に圧痛を認めるのはどれか。
選択肢
1 胃潰瘍
2 胆嚢炎
3 虫垂炎
4 腎結石
解答
正解3(虫垂炎)
解説

マックバーニー点は右上前腸骨棘と臍を結ぶ線上の外側3分の1の点で、虫垂の体表投影位置にあたるため、圧痛を認めるのは虫垂炎です。

急性虫垂炎は、初期に心窩部や臍周囲の漠然とした痛み(内臓痛)として始まり、炎症が虫垂の漿膜から壁側腹膜に及ぶと痛みが右下腹部へ移動して限局します(体性痛)。この痛みの移動が問診上の重要な手がかりです。圧痛点はマックバーニー点のほか、左右の上前腸骨棘を結ぶ線の右3分の1にあたるランツ点、臍の右斜め下のキュンメル点があります。腹膜刺激徴候として、圧迫した手を急に離すと痛みが強まるブルンベルグ徴候(反跳痛)や筋性防御が加わり、これらがあれば腹膜炎への進展を疑います。右下腹部の圧痛と腹膜刺激徴候を認めたら、腹部への手技や温罨法は行わず、速やかに医療機関へ紹介します。

✓ 3. 正しい
虫垂炎
マックバーニー点は虫垂の体表投影点で、急性虫垂炎で圧痛を認めます。心窩部痛から右下腹部への痛みの移動、ブルンベルグ徴候、筋性防御とあわせて評価します。
✗ 1. 誤り
胃潰瘍
胃潰瘍の圧痛は心窩部です。空腹時痛や食後の心窩部痛が特徴で、穿孔すると板状硬(腹膜刺激徴候)を来します。
✗ 2. 誤り
胆嚢炎
胆嚢炎の圧痛は右季肋部で、マーフィー徴候が特徴です。右肩への放散痛を伴うこともあります。
✗ 4. 誤り
腎結石
腎・尿管結石では側腹部から鼠径部・陰部へ放散する疝痛と、肋骨脊柱角(CVA)の叩打痛が特徴です。血尿を伴うことが多く、圧痛部位が異なります。
ポイント
  • マックバーニー点=右上前腸骨棘と臍を結ぶ線の外側1/3。虫垂炎の圧痛点。
  • ランツ点=両上前腸骨棘を結ぶ線の右1/3、キュンメル点=臍の右斜め下。あわせて覚える。
  • 虫垂炎は心窩部・臍周囲の痛み→右下腹部へ移動するのが典型。
  • 腹膜刺激徴候=ブルンベルグ徴候(反跳痛)、筋性防御、板状硬。ある場合は緊急性が高い。
  • 圧痛部位で鑑別:心窩部=胃、右季肋部=胆嚢、右下腹部=虫垂、側腹部+CVA叩打痛=腎・尿管。
比較表
疾患圧痛部位・特徴的徴候痛みの性状
虫垂炎マックバーニー点、ブルンベルグ徴候心窩部から右下腹部へ移動
胃潰瘍心窩部空腹時痛・食後の心窩部痛
胆嚢炎右季肋部、マーフィー徴候右季肋部痛、右肩への放散
腎・尿管結石側腹部、CVA叩打痛鼠径部へ放散する疝痛、血尿
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