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理由で解く 柔道整復師

QJ26P026 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問26
問題
皮膚の状態で誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 くも状血管腫-腎不全
2 陰部潰瘍ベーチェット(Behcet)病
3 紫斑-再生不良性貧血
4 黄疸-肝硬変
解答
正解1(くも状血管腫-腎不全)
解説

くも状血管腫は肝硬変を代表とする慢性肝疾患の皮膚所見で、腎不全の所見ではありません。したがって設問(誤っている組合せ)の答えは1です。

くも状血管腫は前胸部・頸部・上肢など上大静脈領域にできる、中心の小赤色点から細い血管が放射状に広がる病変で、中心を圧迫すると周囲が退色します。機序は肝機能低下によりエストロゲンの不活化が進まず、皮膚の細動脈が拡張することで、同じ機序で手掌紅斑や女性化乳房も現れます。したがって「くも状血管腫・手掌紅斑・女性化乳房・黄疸・腹壁静脈怒張」は肝硬変のセットとしてまとめて覚えるのが効率的です。一方、腎不全(尿毒症)の皮膚所見は乾燥と強い掻痒、褐色調の色素沈着などで、くも状血管腫は含まれません。皮膚は全身疾患の窓口なので、施術中に気づいた所見は記録し、必要に応じて医療機関受診をすすめます。

✓ 1. これが答え(組合せが誤り)
くも状血管腫-腎不全
くも状血管腫は肝硬変など慢性肝疾患の所見です。エストロゲンの肝での不活化低下による皮膚細動脈拡張が機序で、腎不全の皮膚所見は乾燥・掻痒・色素沈着が主体です。組合せとして誤っているので、これが設問の答えになります。
✗ 2. 答えではない(組合せは正しい)
陰部潰瘍ベーチェット(Behcet)病
ベーチェット病の主症状は、再発性口腔内アフタ性潰瘍・外陰部潰瘍・皮膚症状(結節性紅斑様、毛嚢炎様)・眼症状(ぶどう膜炎)の4つです。外陰部潰瘍は主症状の一つなので組合せは適切です。
✗ 3. 答えではない(組合せは正しい)
紫斑-再生不良性貧血
再生不良性貧血は造血幹細胞の障害で汎血球減少を来し、血小板減少により紫斑・鼻出血・歯肉出血などの出血傾向が現れます。組合せは適切です。
✗ 4. 答えではない(組合せは正しい)
黄疸-肝硬変
肝硬変では肝細胞のビリルビン処理能が低下し、血中ビリルビンが上昇して皮膚・眼球結膜が黄染します。組合せは適切です。
ポイント
  • 設問は「誤っている組合せ」を選ぶ形式。正しい3つを消して残る1つが答えになる。
  • くも状血管腫・手掌紅斑・女性化乳房は、エストロゲン不活化低下による肝硬変のセット所見。
  • 腎不全(尿毒症)の皮膚所見は乾燥・強い掻痒・褐色の色素沈着。
  • ベーチェット病の主症状4つ=口腔内アフタ、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状。
  • 紫斑は血小板減少や凝固異常のサイン。再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病などを想起する。
比較表
皮膚所見代表的な疾患機序
くも状血管腫・手掌紅斑肝硬変エストロゲンの不活化低下による血管拡張
黄疸肝硬変、胆道閉塞、溶血ビリルビンの処理・排泄障害
紫斑再生不良性貧血、ITP血小板減少による出血傾向
外陰部潰瘍ベーチェット病全身性の血管炎・炎症
乾燥・掻痒・色素沈着慢性腎不全(尿毒症)尿毒症物質の蓄積、皮脂・汗分泌低下
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