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理由で解く 柔道整復師

QJ26P025 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問25
問題
下肢の閉塞性動脈硬化症で認められるのはどれか。
選択肢
1 失調性歩行
2 間欠性跛行
3 アヒル歩行
4 トレンデレンブルグ歩行
解答
正解2(間欠性跛行)
解説

閉塞性動脈硬化症では下肢動脈が狭窄・閉塞し、歩くと筋の酸素需要に血流が追いつかず、下腿の痛みで歩けなくなって休むと回復する間欠性跛行が現れます。

安静時は狭窄があっても血流が足りますが、歩行で筋の需要が増えると相対的な虚血となり、多くは腓腹部の締めつけられるような痛みやだるさが出ます。立ち止まって数分休むと回復し、また同じくらいの距離で症状が出るのが特徴です。重症度はFontaine分類で、I度=冷感・しびれ、II度=間欠性跛行、III度=安静時疼痛、IV度=潰瘍・壊死と進みます。診察では足背動脈・後脛骨動脈の拍動が弱い/触れない、皮膚温の左右差、下肢の脱毛や爪の変形を確認し、足関節上腕血圧比(ABI)0.9以下が診断の目安になります。危険因子は喫煙・糖尿病・脂質異常症・高血圧なので、禁煙と運動療法・血糖や脂質の管理が基本方針です。冷感やしびれを訴える患者で拍動の触れが悪ければ、温熱や強い徒手刺激で対応せず血管専門の医療機関へつなぎます。

✓ 2. 正しい
間欠性跛行
一定距離を歩くと下腿が痛んで歩けなくなり、休息で回復して再び歩けるようになる血管性間欠性跛行です。Fontaine分類II度に相当し、閉塞性動脈硬化症の代表的症状です。
✗ 1. 誤り
失調性歩行
小脳障害や脊髄後索障害でみられる、足を開いてふらつく歩行です。後索障害では閉眼で悪化(Romberg徴候陽性)します。血流障害ではなく協調運動・深部感覚の障害による歩行です。
✗ 3. 誤り
アヒル歩行
両側の中殿筋機能低下により骨盤が左右に大きく揺れる動揺性歩行です。両側先天性股関節脱臼や進行性筋ジストロフィーでみられ、筋力の問題であって血行障害ではありません。
✗ 4. 誤り
トレンデレンブルグ歩行
片側の中殿筋の機能低下により、患側で立脚したときに健側の骨盤が下がる歩行です。股関節疾患や上殿神経麻痺でみられ、下肢動脈の狭窄とは無関係です。
ポイント
  • 閉塞性動脈硬化症=下肢動脈の狭窄・閉塞。運動時の相対的虚血で間欠性跛行が出る。
  • Fontaine分類:I冷感・しびれ/II間欠性跛行/III安静時疼痛/IV潰瘍・壊死。
  • 診察は足背動脈・後脛骨動脈の触知、皮膚温の左右差、ABI(0.9以下で異常)。
  • 腰部脊柱管狭窄症の神経性間欠性跛行は前屈で軽快し、自転車はこげる。動脈拍動は良好。
  • 危険因子は喫煙・糖尿病・脂質異常症・高血圧。禁煙と運動療法、専門医療機関への紹介が基本。
比較表
項目血管性間欠性跛行(閉塞性動脈硬化症)神経性間欠性跛行(腰部脊柱管狭窄症)
症状の主座下腿の痛み・締めつけ感下肢のしびれ・脱力
軽快する姿勢立ち止まるだけで回復前屈・しゃがみ込みで回復
自転車こぎ症状が出る症状が出にくい
足背動脈触知不良・消失良好
皮膚所見冷感、脱毛、爪変形、潰瘍特徴的所見なし
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