学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §1 リハビリテーションの概念と歴史 / QJ26P011

理由で解く 柔道整復師

QJ26P011 リハビリテーション医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問11
問題
リハビリテーションの意味で誤っているのはどれか。
選択肢
1 復職
2 名誉回復
3 復権
4 収容
解答
正解4(収容)
解説

リハビリテーションは「re(再び)+habilis(適した・ふさわしい)」を語源とし、単なる機能回復ではなく、人としての権利と尊厳を取り戻す「全人間的復権」を意味する。収容は人を社会から切り離す行為で、この理念とは逆の方向にある。

中世ヨーロッパでは、破門された者を教会へ復帰させること、身分や地位を回復すること、無実が判明した者の名誉を回復することを指す言葉として使われていた。近代医学に取り入れられた後も「一度奪われた権利をふたたび得る」という中核は変わっていない。現在のリハビリテーションは医学的・教育的・職業的・社会的の4分野に整理され、復職も社会生活への復帰も、この復権を実現するための手段として位置づけられる。したがって「生活の場を施設の中に囲い込む」という意味の語がひとつだけ混じっていれば、それが設問の答えになる。

✓ 4. これが答え(リハビリテーションの意味に当てはまらない)
収容
収容は生活の場を施設内に限定し、社会との接点を断つ方向に働く。リハビリテーションが目指す社会参加・権利回復とは向きが正反対なので、これが設問の求める肢。施設を利用する場合でも、地域生活へ戻る出口を設計し、外出・就労・交流の機会を確保していく姿勢が求められる。
✗ 1. 答えではない(リハビリテーションの意味として正しい)
復職
職業的リハビリテーションの中心的な到達目標。職業評価・職業訓練・職場環境の調整を通じて「働く権利」を取り戻す過程そのものである。
✗ 2. 答えではない(リハビリテーションの意味として正しい)
名誉回復
中世における用法そのもの。無実が明らかになった者の名誉を回復する意味で用いられており、語の出発点にあたる。
✗ 3. 答えではない(リハビリテーションの意味として正しい)
復権
「全人間的復権」という現在の定義そのもの。身分・資格・市民としての権利を回復するという原義が、そのまま理念として受け継がれている。
ポイント
  • 語源は re(再び)+ habilis(適した)。「再びふさわしい状態に戻す」=全人間的復権。
  • 中世では破門の解除、身分の回復、無実の者の名誉回復を指す言葉だった。
  • 医学的・教育的・職業的・社会的の4分野があり、復職は職業的リハビリテーションの目標。
  • 隔離・収容は社会参加を断つ方向で、リハビリテーションの理念と対立する。
  • 迷ったら「社会へ戻す向きか、社会から離す向きか」で判定する。
比較表
分野主な担い手目標の例
医学的リハビリテーション医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・柔道整復師など機能回復、ADL(日常生活動作)の自立
教育的リハビリテーション特別支援教育の教員など学習機会の保障、就学・進学
職業的リハビリテーション職業カウンセラー・ジョブコーチなど職業評価・職業訓練・復職・就労継続
社会的リハビリテーションソーシャルワーカー・行政など社会資源の活用、住環境整備、社会参加
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