学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §1 リハビリテーションの概念と歴史 / QJ25P011

理由で解く 柔道整復師

QJ25P011 リハビリテーション医学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問11
問題
リハビリテーションの目的でないのはどれか。
選択肢
1 病気の治癒
2 機能障害の軽減
3 復職
4 経済的自立
解答
正解1(病気の治癒)
解説

リハビリテーションは病気そのものを治すことではなく、残された能力を最大限に活かして生活と社会的役割を取り戻すための働きかけです。したがって「病気の治癒」だけが目的から外れます。

医療には「治す(cure)」と「支える・活かす(care/rehabilitation)」という2つの柱があります。疾患そのものの治癒を目指すのは薬物療法や手術など治療の役割で、リハビリテーションは治療と並行しながら、残った機能障害を軽くし、生活動作を再建し、職場復帰や経済的自立といった社会参加の回復までを射程に入れます。語源はラテン語の re(再び)+ habilis(ふさわしい)で、「再びふさわしい状態にする」=全人間的復権を意味します。ここが重要な点で、たとえ病気が治癒しなくても——後遺症が残る場合や進行性疾患であっても——リハビリテーションは成立します。「治らなければ意味がない」という思い込みを外せる問題です。

✓ 1. これが答え(リハビリテーションの目的ではない)
病気の治癒
疾患の治癒は治療(cure)が担う目標です。リハビリテーションは治癒の有無にかかわらず、その人の生活機能を高めることを目的とするため、これだけが性質の異なる選択肢になります。
✗ 2. 答えではない(目的に含まれる)
機能障害の軽減
関節可動域の維持・拡大、筋力強化、麻痺の改善などにより心身機能の障害を軽くすることは、リハビリテーションの中核をなす目的です。
✗ 3. 答えではない(目的に含まれる)
復職
もとの職業生活に戻ることは社会参加の回復そのもので、職業リハビリテーションが正面から取り組む目的です。
✗ 4. 答えではない(目的に含まれる)
経済的自立
就労や社会資源の活用を通じて生活を自分で成り立たせることは、全人間的復権という理念に直結する目的です。
ポイント
  • リハビリテーション=全人間的復権。語源は re(再び)+ habilis(ふさわしい)。
  • 「治す(cure)」は治療の目的、「活かす・支える」がリハビリテーションの目的。両者は並行して進める。
  • 目的は心身機能の改善だけでなく、活動(ADL)と参加(復職・就学・地域生活・経済的自立)まで及ぶ。
  • 病気が治癒しなくても、後遺症や進行性疾患があってもリハビリテーションは適応となる。
  • 医学的・職業的・社会的・教育的の4分野があり、復職は職業リハビリテーションの領域。
比較表
選択肢位置づけリハビリテーションの目的か
病気の治癒治療(cure)が担う目標×(本問の答え)
機能障害の軽減心身機能・身体構造へのアプローチ
復職参加(社会的役割)の回復
経済的自立参加・QOLの回復
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