学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §1 患者の権利 / QJ26P009

理由で解く 柔道整復師

QJ26P009 関係法規

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問9
問題
小児疾患における「説明と同意」はどれか。
選択肢
1 リスボン宣言
2 医療コンプライアンス
3 セカンドオピニオン
4 インフォームド・アセント
解答
正解4(インフォームド・アセント)
解説

小児では、法的に有効な同意は保護者から得たうえで、子ども本人にも理解力に応じて説明し納得(賛意)を確認する。この手続がインフォームド・アセントで、正解は4。

成人医療の原則は、十分な説明を受けたうえでの本人の同意=インフォームド・コンセントである。しかし小児は判断能力が発達途上で、単独では法的に有効な同意を与えられない。そこで保護者(親権者)からインフォームド・コンセントを得るのと並行して、子ども本人にも年齢・発達段階に合わせたことばで病気や検査・治療の内容を説明し、「わかった、やってもいい」という賛意を確かめる。これがアセントで、子どもを説明の対象外に置かないための考え方である。本人が拒んだときは押し切らず、何が怖いのかを聞き取り、説明の仕方を変える、処置の順序や時間を調整する、といった対応を取る。

✓ 4. 正しい
インフォームド・アセント
子ども本人に理解できることばで説明し、賛意を得る手続。法的な同意(コンセント)は保護者から得るという二段構えになる点が、成人のインフォームド・コンセントとの違い。
✗ 1. 誤り
リスボン宣言
世界医師会が採択した「患者の権利に関する宣言」。良質な医療を受ける権利、選択の自由、自己決定権、情報を得る権利、守秘、尊厳などを掲げるが、小児の説明と同意に限定した概念ではない。
✗ 2. 誤り
医療コンプライアンス
法令や規範の遵守、あるいは患者が指示どおりに服薬・実行することを指す語で、説明と同意の手続そのものではない。近年は一方的な遵守ではなく、患者と合意して治療を進めるアドヒアランスが重視される。
✗ 3. 誤り
セカンドオピニオン
診断や治療方針について、主治医以外の医師の意見を求めること。患者が判断材料を増やし自己決定を支える仕組みで、小児固有の同意手続ではない。
ポイント
  • インフォームド・コンセント=十分な説明を受けたうえでの本人の同意。成人医療の原則。
  • インフォームド・アセント=小児本人に理解力に応じて説明し、賛意を得ること。法的同意は保護者から。
  • 子どもが拒否したら押し切らず、理由を聞いて説明や進め方を組み直す。
  • リスボン宣言=世界医師会による患者の権利の宣言(自己決定権・情報を得る権利など)。
  • セカンドオピニオン=主治医以外の医師の意見。コンプライアンス/アドヒアランスは治療の実行に関する語。
比較表
用語意味主な対象
インフォームド・コンセント説明を受けたうえでの法的に有効な同意成人本人/小児では保護者
インフォームド・アセント理解力に応じた説明と本人の賛意の確認小児本人
リスボン宣言世界医師会が示した患者の権利の宣言患者一般
セカンドオピニオン主治医以外の医師に意見を求める患者・家族
コンプライアンス/アドヒアランス指示の遵守/患者が納得して治療に参加すること患者・医療従事者
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