学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §11 骨の生理 / QJ26A078
理由で解く 柔道整復師
血漿カルシウム濃度が下がると、上皮小体(副甲状腺)ホルモン(PTH)の分泌が増える。PTHは骨・腎・腸に働いて血中カルシウムを引き上げる、低カルシウム時の主役である。
血漿カルシウム濃度は約8.5〜10mg/dLという狭い範囲に保たれている。神経・筋の興奮性や血液凝固に直結するためで、下がりすぎると手足のしびれやテタニーが起こる。上皮小体の主細胞にはカルシウム感知受容体があり、血中カルシウムの低下を直接感知してPTHの分泌を増やす。PTHの作用は三つある。第一に骨で、骨芽細胞を介してRANKLの発現を高め、破骨細胞による骨吸収を進めてカルシウムを血中に動員する。第二に腎で、遠位尿細管でのカルシウム再吸収を高めて尿への喪失を減らし、同時に近位尿細管でのリン再吸収を抑えてリンを排泄させる。第三に腎近位尿細管の1α-水酸化酵素を活性化して活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD)の合成を増やし、腸管からのカルシウム吸収を高める。反対に血中カルシウムが上がったときは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)からカルシトニンが出て、骨吸収を抑えて濃度を下げる。PTHとカルシトニンは向きが正反対だと押さえれば、選択肢の取り違えを防げる。
| 項目 | 血漿カルシウム低下時 | 血漿カルシウム上昇時 |
|---|---|---|
| PTH(上皮小体ホルモン) | 分泌増加 | 分泌減少 |
| カルシトニン | 分泌減少 | 分泌増加 |
| 骨吸収 | 促進(カルシウムを動員) | 抑制 |
| 腎でのカルシウム再吸収 | 増加 | 減少 |
| 活性型ビタミンD合成 | 増加 | 減少 |
| 腸管からのカルシウム吸収 | 増加 | 減少 |
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