学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §11 骨の生理 / QJ26A077
理由で解く 柔道整復師
この設問は誤っている記述を選ぶ問題である。骨は加わる力学的負荷に応じて作り替えられ、荷重は骨形成を促進する。したがって「荷重負荷によって骨形成が抑制される」という記述が誤りにあたる。
骨は一度できあがったら変わらない硬い組織ではなく、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成を絶えず繰り返して入れ替わっている(リモデリング)。破骨細胞は単球・マクロファージ系に由来する多核の細胞で、骨面に密着して酸と蛋白分解酵素を出し、骨基質を溶かす。骨芽細胞は間葉系由来で、I型コラーゲンを主とする類骨を分泌し、そこにハイドロキシアパタイトが沈着して骨になる。骨基質に埋め込まれた骨芽細胞は骨細胞となり、骨小腔と骨細管のネットワークで力学的なひずみを感知するセンサーとして働く。骨に加わる荷重が増えるとこのセンサーを介して骨形成が優位になり、逆に長期臥床・ギプス固定・無重力のように荷重がかからない状態が続くと骨吸収が優位となって骨量が減る(廃用性骨萎縮)。これがヴォルフの法則の考え方である。臨床では、固定期間中も可能な範囲で等尺性収縮や隣接関節の運動を行い、固定除去後は医師の指示に沿って段階的に荷重を再開していくことが、骨量と機能の回復につながる。
| 状態 | 骨形成 | 骨吸収 | 骨量の変化 | 例 |
|---|---|---|---|---|
| 荷重・運動が十分 | 促進 | 相対的に抑制 | 維持〜増加 | 歩行、荷重訓練、スポーツ |
| 不動・免荷 | 抑制 | 優位 | 減少 | 長期臥床、ギプス固定、無重力 |
| 上皮小体ホルモン過剰 | — | 促進 | 減少 | 上皮小体機能亢進症 |
| エストロゲン低下 | — | 促進 | 減少 | 閉経後骨粗鬆症 |
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