学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §9 内分泌 / QJ26A076
理由で解く 柔道整復師
グリコーゲンの合成を促すのはインスリンである。血糖が上がったときに分泌され、余ったグルコースを肝と筋にグリコーゲンとして蓄えさせる。
インスリンは膵ランゲルハンス島のB(β)細胞から分泌される唯一の血糖降下ホルモンで、食後に血糖が上がると分泌が増える。標的細胞では、骨格筋・脂肪組織のGLUT4を細胞膜へ移動させてグルコースの取り込みを増やし、肝ではグルコキナーゼを活性化してグルコースを取り込みやすくする。そのうえでグリコーゲン合成酵素を活性化し、逆にグリコーゲンを分解するホスホリラーゼを抑えるため、貯蔵の方向へはっきり傾く。さらに脂肪合成と蛋白質合成も促進し、全体として「同化(ためこむ)」を担うホルモンである。反対に血糖を上げるホルモンはグルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモン、甲状腺ホルモンと複数ある。ただし上げ方は一様ではなく、グルカゴンとアドレナリンは肝グリコーゲンを分解して血糖を上げるのに対し、コルチゾール(糖質コルチコイド)は蛋白異化とともに糖新生を高めて血糖を上げ、つくられたグルコースを肝グリコーゲンとして蓄えさせるため肝グリコーゲンはむしろ増加する点が異なる。血糖を下げる手段が一つしかないという非対称さが、糖尿病という病態が生じやすい理由でもある。
| ホルモン | 産生部位 | 血糖 | グリコーゲン |
|---|---|---|---|
| インスリン | 膵B(β)細胞 | 下げる | 合成を促進(肝グリコーゲンは増加) |
| グルカゴン | 膵A(α)細胞 | 上げる | 分解を促進(肝グリコーゲンは減少) |
| アドレナリン | 副腎髄質 | 上げる | 分解を促進(肝・筋のグリコーゲンは減少) |
| 成長ホルモン | 下垂体前葉 | 上げる | 合成は促さない |
| コルチゾール(参考) | 副腎皮質 | 上げる | 糖新生を促進(肝グリコーゲンは増加) |
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