学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ26A035
理由で解く 柔道整復師

肘関節を伸展したとき、上腕骨後面の肘頭窩にはまり込むのは尺骨の肘頭である。正答は d。
上腕骨遠位端には3つのくぼみがあり、後面には肘頭窩、前面の内側(滑車の上)には鈎突窩、前面の外側(小頭の上)には橈骨窩がある。伸展の最終域では尺骨の肘頭が後方から肘頭窩に入り込み、骨どうしがぶつかることで伸展が止まる。逆に屈曲の最終域では、前面の2つのくぼみに尺骨の鈎状突起と橈骨頭がそれぞれ収まる。つまり「後面のくぼみ=伸展でしまる、前面のくぼみ=屈曲でしまる」という対応で整理できる。なお肘関節は単一の関節ではなく、上腕骨滑車と尺骨滑車切痕からなる腕尺関節(らせん関節)、上腕骨小頭と橈骨頭窩からなる腕橈関節(球関節)、橈骨の関節環状面と尺骨橈骨切痕からなる上橈尺関節(車軸関節)が一つの関節包に包まれた複関節であり、肘頭窩と肘頭による骨性の制動が働くのは、このうち腕尺関節の屈伸に対してである。この骨性の制動があるため、肘頭窩に骨折後の仮骨や遊離体、骨棘が生じると伸展制限が残りやすく、逆に鈎突窩側の変化は屈曲制限として現れる。図で示された点がどの骨のどの面にあるかをまず言葉にしてから、後面の肘頭窩と組む突起を選ぶとよい。
| 上腕骨のくぼみ | 位置 | 入り込む突起 | その肢位 |
|---|---|---|---|
| 肘頭窩 | 後面 | 尺骨 肘頭 | 伸展 |
| 鈎突窩 | 前面・滑車の上 | 尺骨 鈎状突起 | 屈曲 |
| 橈骨窩 | 前面・小頭の上 | 橈骨頭 | 屈曲 |
| 肘関節をつくる関節 | 関節面 | 関節の種類 | おもな運動 |
|---|---|---|---|
| 腕尺関節 | 上腕骨滑車-尺骨滑車切痕 | らせん関節(蝶番関節の変形) | 屈曲・伸展 |
| 腕橈関節 | 上腕骨小頭-橈骨頭窩 | 球関節 | 屈曲・伸展+回内・回外 |
| 上橈尺関節 | 橈骨関節環状面-尺骨橈骨切痕 | 車軸関節 | 回内・回外 |
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